Sunday, May 28, 2006

最悪のゲーム

タマリバクラブの今シーズン2試合目となる練習試合があった。
5月28日(日)vs高麗クラブ(14:00 K.O. @三鷹大沢グラウンド)

昨日の雨もあって最悪のグランドコンディションだったけれど、多くのメンバーが意識を高く持ってプレーしていて、53-12での勝利となった。
そんな中で、自分自身のプレーの出来は、本当に最悪だった。
あまりに酷い。居ない方がましなくらいだった。メンバーの皆に申し訳ない。

ラグビーのことをこのブログで書くのは、当分やめようと思う。
書いている場合じゃないということが、今日のゲームではっきりしたので。

Saturday, May 27, 2006

ただそこに在る

随分遅くなってしまったけれど、八丈島でのことを書き残しておきたい。

八丈島には、2つの山がある。
瓢箪型の島の北に八丈富士、そして南には三原山。
南北にそびえるこの2つの山によって、八丈島は型作られているんだ。
どちらも標高700m~800m程度で、決して高い山ではないけれど、独特の魅力を持った味わい深い山だね。2日間をかけてパートナーと山道を歩き廻ったのだけれど、八丈という島の魅力がそこには凝縮されていたように思う。2日間でかなりの距離を歩いたので、パートナーは持ってきた靴を履き潰してしまうほどだったけれど。

三原山登山道の入り口を左に折れて、そこから唐滝川に沿って山道を登っていくと、奥まった緑の中に綺麗な沼がある。硫黄沼という名の小さな沼だ。
エメラルドグリーンの見事な水面。沼の奥には硫黄滝というささやかな滝があって、硫黄沼へと澱みなく流れ落ちているのだけれど、その空間には水音ひとつしない。緑に囲まれたほんのわずかな空間は、凛として静かで、水面に広がるエメラルドグリーンの透明感を際立たせている。登山道からほんの少しだけ左に外れたところにあるのだけれど、この硫黄沼一帯だけは、全体の空間から独立して、それとして存在しているような感じで、気持ちをすごく落ち着かせてくれる。
登山道の本筋に戻ってさらに登っていくと、もうひとつの見処がある。それが、唐滝という八丈島で最も大きな滝だ。
40m弱の岩壁を降り落ちてくる滝の流れは、力強さよりもむしろ繊細さを醸している。滝壷に至るまでに、流れは小さな飛沫となって飛散して、霧吹きのように岩壁にやさしく広がっていく。そうして絶えることのないシャワーを浴びて、岩壁には苔が繁茂し、その苔の緑が唐滝の美しさの大切な一要素になっている。
硫黄沼にも言えることだけれど、唐滝も「静か」だ。流れが、というよりも、空間そのものが、と言った方が近いと思うけれど、唐滝の流れを含むその一帯がどこか静かで、落ち着いていて、自然の優しさが浮き上がっている。

翌日、今度は八丈富士に登る。標高は854mと三原山よりも若干高く、思っていた以上に登り甲斐のある山だった。山頂からは八丈島を一望でき、豊かな緑に包まれた山道には八丈島の魅力が詰まっていて、純粋に登山として楽しめる。そういう意味でもやはり、八丈富士は島のいちばんの名所と言っていいだろう。
八丈富士の最大の魅力は、なんと言っても緑生い茂る火口だ。山頂まで辿り着くと、そこからお鉢巡りをするのだけれど、眼下の火口は、青々とした草木で一面覆い尽くされている。この日の山頂はガスで霞がかっていて、視界は開けていなかったけれど、むしろそのガスの白みがどこか神々しくもあり、「山神様」とでもいうものがいたとするならば、きっとそれはこういうことなのかもしれない、なんて思ったりもする。うまく表現できないけれど、山の神というのはひとつの人格のようなものではなくて、「山」という空間そのものなんじゃないかと。大袈裟に言ってしまうと、そんな感じだね。
八丈富士のお鉢にはちゃんとルートもあって、中を探索していくことが出来る。特に行き着く先もなく、火口の中心に辿り着く前に、途中でルートは途絶えてしまうのだけれど、そこに広がる植物はとても力強く、生命力に満ちている感じだ。緑で埋め尽くされた火口を見たのは初めてだったけれど、遠くから望む限りは見ることのない場所に、これほどの自然が息づいているというのは、新鮮な驚きだった。

硫黄沼、そして唐滝を廻った時には、パートナーとおれ以外に誰もいなかった。
さすがに八丈富士にはそれなりの数の登山者がいたけれど、もしも登る人間がいなければ、火口に広がる樹木の緑は誰にも見られることがない。
そのことが、おれにはすごく印象的だった。
自然というのは「ただそこに在る」のだなあ、と。誰の承認を求めることもなく。
美しいと云う誰かがそこに居なかったとしても、自然はただそこに在って、美しい。

それはきっと、自然の強さなのだろう。

Tuesday, May 16, 2006

やさしさに包まれたなら

植村花菜さんというシンガーのことが、とても好きになりました。

初めて聴いたのは、八丈島から羽田へと戻るANAの飛行機。
ほんの1時間ばかりのフライトで、何気なく耳に当てたヘッドホンのラジオから流れてきたのが、荒井由美の名曲「やさしさに包まれたなら」のカバーだったんだ。

素晴らしかった。本当に素敵な歌声だと思いました。
上手いとか力強いとかテクニカルだとか、そういうことではなくてね、歌声そのものが良いです。声そのものが既に表現であるような、そんな歌声。
目にうっすらと涙が溜まる時のように、じんわりと心に沁み入ってきて。

荒井由美さんのこの曲をカバーすることになったのはきっと、彼女の天運だと思う。
勝手にそう思ってしまうくらいに、その声と曲がうまく溶け合っているね。
そして関係ないけれど、とても可愛い。
シングル、買ってみようかな。

http://www.uemurakana.com/index2.html