Friday, June 01, 2012

受け入れるということ


この子はこの子でいいんだ。私は私でいいんだ―これで、子どもの未来が輝く




  • 作者: 明橋 大二、undefined、明橋 大二のAmazon著者ページを見る、検索結果、著者セントラルはこちら

  • 出版社: 1万年堂出版

  • 発売日: 2004/12/3


4人家族になってちょうど1ヶ月。
育児の負担がどうしてもパートナーに寄ってしまって、肉体的にも精神的にも、ちょっとしんどい時期なのだけれど、なかなか力になれない今日この頃。
悩みも多くて苦しんでいるので、心を楽にしてあげられる本がないかなあと探していたら、検索で引っかかったのがこの本だった。涙を流して読んだという母親の感想をネットで読んで、母親を責めないスタンスで書かれているというのがいいかなと思って、先日買っておいた。
そんな本を読んでみて、思ったこと。
要するに、これを読んだ方がいいのは俺の方だった。

当事者として子供と接するのと、その姿を外から眺めているのでは、見える景色も感じ方も全く違ってくる。基本的に俺は、子供を叱らないようにしている(つもりな)のだけれど、週末の日曜日にハンナを連れて動物園に行って、いきなり最初の象で30分も動かなくて、「次に行こうよ」と言っても「イヤ、次は行かない」なんてことになると、疲れてきてちょっとイライラして。子供みたいにすっと気持ちの切り替えができないと、表情が硬いままになってしまったりもして。でも、これが他人の子供だったならば、きっと気楽に「いいよー」とか言って、ベンチでも探して寝転がっていられると思う。(実際、幼稚園のイベントなんかで、他所の子を遊ばせるのは相当気楽でかなり楽しい。)でも、当事者には当事者のしんどさと、悩みがあって。

子供を厳しく叱りつける親がいたとする。
「そんなふうに叱り飛ばしては、子供がかわいそうだ」とか、「もっと愛情をもって子供と接してあげるべきだ」とか言う前に、そうならざるを得なかった母親の背景を、まず受け入れてあげることが大切だ。「悩みながら、肉体的にも辛い中、今日まで日々お子さんを育ててくださったんですね」と、まずは今という瞬間まで育児を担ってきた女性への感謝からスタートしたらいい、と著者は言う。

そういうメッセージをもらっただけで、この本を読んだ意味があったかな。
否定せず、受け入れるということを教えてくれた訳だから。