Friday, January 16, 2009

living story

嬉しい。
自分とは全く違う世界を生きている友達に、途轍もない程の刺激をもらった。
全く違うとは言っても、やっぱりそこは世界だから。
おれに世界があるように、彼にも世界があって、それは多元的な、どこまで行っても別々のものなのだけれど、やはり世界ではあるんだ。

「ネットワーク」というものが、おれはあまり好きではなかった。
人脈を中心とした情報ネットワークの価値や重要性を否定するつもりはないけれど、「ネットワークこそ全て」といった風潮に対して抵抗感を持っていたんだ。
シンプルに言えば、功利的な思惑が先行するネットワーク「幻想」への抵抗。
今もその思いは変わることなく脈々とあって、もっとストレートに、もっとダイレクトに、「他者の『生』そのものへの感応」こそがすべてなのだと、それだけで充分なのだと、少なくとも自分自身はそう生きたいと思っています。

"The universe is made of stories, not of atoms."
ストーリーって、いい言葉だね。

Thursday, January 15, 2009

birth

2009年1月14日(水)2:13 a.m.
新しい家族が増えました。
前日の10時頃に陣痛促進剤の点滴を始めて16時間、分娩室の黄色のベッドの上で、小さな命が、産まれたばかりのその顔を覘かせてくれました。
小さな命といっても、3,538グラムの大きな女の子。
産声を聞いた瞬間は、とても感動的でした。

本当に大変な思いをして頑張ってくれたパートナーに、とにかく感謝しています。
今日この日から、また新しい生活が始まります。

Saturday, January 03, 2009

漬かる

随分久しぶりの更新。
暫く書かずにいたら、新しい1年が始まってしまった。
新しい1年間を通じて、もっと自分を成長させていきたい。

年末年始は、基本的にラグビーと映画を観て、本を読んでいた。
勿論、名古屋まで訪れてくれた実家の両親と食事を共にしたり、パートナーとゆっくり過ごしたりもしていたけれど、纏めて振り返ってしまうと、この3つが多かった。

ラグビーは、高校/大学/社会人を問わず、暇さえあれば観ている。
録画したが観ていなかった過去の試合も、この機会に纏めてチェックしている。
昨日も、大学選手権の準決勝2試合をTVで観戦していた。
早稲田大vs東海大(36-12)、帝京大vs法政大(36-10)共に、もう少し接戦になると思っていたのだけれど、最終スコアは予想以上にが開いてしまった。どちらの試合にも共通するけれど、セットプレーとブレイクダウンが明暗を分けた。J-SPORTSで解説していた岩渕さんの言う通りだ。

しかし、ここ数日ラグビーを観ていて思うことがある。
ずばり、高校ラグビーが面白い。大学ラグビー/トップリーグよりも面白いかも。
これは甲子園的な青春の感慨ではなくて、ラグビーとしても輝くものがあるんだ。
特に素晴らしかったのは、常翔啓光学園高校vs東京高校(7-3)のゲーム。
後半ロスタイムに惜しくも涙を呑んだ東京高校。
彼等のシャローディフェンスは圧巻だった。
まさに魂のディフェンス。凄まじい気迫と、肉体を本物の槍に変える確かな技術。
狙い込んで、瞬時に間合いを詰める。気づいた時には、突き刺さる。
ただの特攻じゃない。徹底的に訓練された選手達による、計算し尽された博打だ。

それでも、啓光には紙一重の差で勝てなかった。勝負の世界の厳しい現実。
ただ、東京高校の選手達は本当に素晴らしいラグビーを体現してくれた。
知性/信念/勇気/挑戦/気概/無心、様々語り尽くせない魅力が結実していた。
それを、後半ロスタイムに打ち破ってみせた啓光学園も、勿論素晴らしい。
清清しく闘い、散り際も見事ならば、勝ち様も見事。心から感動させてもらった。

ラグビーのことばかり書いてしまうので、映画のことも。
纏まった量の映画を一気に観るのは、本当に久しぶりのことだった。
短期間に6本観たのは、学生時代以来かもしれない。
学生時代にも、さほど多くの映画を観た訳ではないけれど。

『アキレスと亀』(北野武監督、2008年)
『鉄コン筋クリート』(松本大洋原作/マイケル・アリアス監督、2006年)
『さくらん』(安野モヨコ原作/蜷川実花監督、2007年)
『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督、1968年)
『フェリーニのアマルコルド』(フェデリコ・フェリーニ監督、1974年)
『ロイドのスピーディー』(テッド・ワイルド監督、1928年)

それぞれ思うところ多い作品だけれど、あえて書くならば『鉄コン筋クリート』。
素晴らしい映画だった。作品世界に感覚を没入させていくのに多少時間を要するけれど、ひとたび足を踏み込むと、その後はクロとシロが生きる「宝町」そのものに引力があるかの如く、松本大洋の描く世界観が観る人間の心を侵食して離さない。
もっと早く、劇場で観ておけば良かった。