Monday, October 18, 2010

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10月17日、日曜日。東海学生A2リーグ、第3節。
名古屋大 65-5 南山大(14:00K.O. @長良川球技メドウ)

今シーズン4試合目で、ようやく初勝利。
力量差のある相手ではあったけれど、きちんと勝利できたのは良かった。
きちんと、というのは点差ではなくて、チームの方針を意識して闘えたということだ。後半にリザーブとの入替をしても、ゲームは安定的にコントロールできていた。恒常的に2チームを構成できず、どうしてもBチームの経験が蓄積できないチーム事情を考えると、これも収穫だった。

とはいえ、本当に大切なのはこの先だ。
東海学生リーグはやや特殊な構成となっていて、6チームで構成されるA2リーグの中から上位2チームがA1との入替リーグに望み、残る4チームで総当たりの順位決定リーグを闘うことになる。最終的なリーグ順位はこれによって決まるのだが、要するに同じチームと2回闘う必要がある訳だ。つまり、相手の力量や手の内をある程度知った上で、如何にして再戦をモノにできるかが問われることになる。

A2というリーグをみると、南山大を除いて、どこもチームの力量が拮抗している。現時点では中部大が頭1つ抜け出しているが、彼等でさえ明確な力量差を持っている訳ではない。10回ゲームすれば、5勝5敗になるようなチームばかりだ。

チームが本当に強くなるためには、これを10勝に、少なくとも9勝1敗にしていかないといけない。このレベルの相手に1度勝つことは、実はそれほど難しくない。恒常的に、安定して勝てる力をつけるのは、それとは全く異なるレベルのことなんだ。
今年はもう可能性がなくなってしまったが、A1という上位リーグを目指すにはこのレベル、つまり「何度戦っても勝てる」レベルにまでチームを持っていくことが必要になる。

開幕戦からの3試合を振り返ると、どのゲームにも勝機はあった。
勝負の世界にifはないけれど、ゲームの綾次第では3勝していてもおかしくはない。
でも実際には、3敗している。紛れもない現実だ。これが何を意味するか。

まだ、ゲームの綾を取れない。これも1つの見方だろう。
でも本当は、綾で勝つレベルでは足りない。ベーシックできちんと勝たないといけない。
この差はとても大きくて、それに気づかないと、「上位リーグ昇格」を本当の意味でのチーム目標に設定できない。チームが拘るべき「ベーシック」をどこに設定するか、自分達自身を追い込む目線の厳しさは、こんなところから決まってくる。

今シーズンに残されたゲームは4試合。
来週の淑徳大戦を終えると、A2の順位決定リーグが始まってくる。
この4試合をきちんと勝ち抜いて、チームを1つずつ高めていかないといけない。
昨シーズンよりも順位を上げて、名古屋大のベーシックを確立していくことが大切だ。

そのために必要なのは、実はとてもシンプルで単純なことだと思っている。
detailに拘ること、これに尽きる。
ブレイクダウンで低くヒットする。倒れない。
プレーが終わったら、すぐ次のスタートを切る。
抜かれないタックルではなくて、倒すタックル。倒した後、自分が先に起き上がる。
ダウンボールを丁寧に。SHのために、優しくダウンボールする。
SOがキックした瞬間に、チェースするCTBはトップスピードになっている。
SHは自分の手からボールが離れた瞬間、次のポイントに向けてスタートを切っている。

結局のところ、ベーシックというのはこうした小さなdetailの蓄積でしかないんだ。
だからこそ、小さなコンテスト、小さなサポートプレーに妥協しない。ゲームの綾というのは、実はこういう小さな局面の中にこそ転がっていることが多い。これを常に相手よりも1歩早くモノにしていくことで、チームに自信が生まれてくる。それが22人全員に広がっていくことで、チームの厚みになっていくんだ。ベーシックとはそういうもので、これを80分間継続できる実力をつけていかなければいけない。
そして、そのためにすべきことは分かりきっている。
日々の練習において、detailに徹底的に拘っていくことだ。

練習のクオリティを決めるのは、detailなんです。