Monday, July 20, 2020

勝手に事業部通信 Vol.20(20/07/20)

"No grand idea was ever born in a conference, but a lot of foolish ideas have died there."
(素晴らしいアイデアが会議で生まれたことなどないが、数多のくだらないアイデアは会議で死滅していった。ー スコット・フィッツジェラルド(作家、1896-1940))

新型コロナウィルス感染症の危機が全世界的に拡大する中で、社会のあり方そのものが変革を迫られている今日この頃。"New Normal"という言葉がバズワードのように語られ、その流れの中でテクノロジーへの期待がより一層強まっていく傾向を肌で感じる瞬間は、日々明らかに増えてきています。IT業界を牽引すべき立場に身を置くものとして、私たちがすべきことも、出来ることも、今まで以上に大きくなっていくのは間違いないと思います。

そのような大きな時代の変化にライブで向き合いながら、ふと思う瞬間はないでしょうか。テクノロジーは、どこまで人間を変えていけるのだろうかと。レイ・カーツワイルが2045年のシンギュラリティ到来を予測したのは2005年ですが、あれから15年を経た今、New Normalへと向かっていく私たちの社会において、技術と人間はどのように関わっていくのでしょうか。

そんなことを書いてみたくなったきっかけは、2つの興味深いストーリーです。

稲盛和夫が創業した日本を代表する優良企業の1つ、京セラ。ご存知の方もいるかもしれませんが、IBMがCloud Pak for Data(CP4D)を活用したデータ分析基盤の提供を通じて、AIの積極的な活用を支援しています。京セラでは2017年から「生産性倍増プロジェクト」を立ち上げ、データを活用した大幅な業務変革へのチャレンジを推進されているのですが、その中でAIの本格活用に踏み出す契機となったのは、ファインセラミックの製造工程改革だったそうです。

この分野で生産性を大きく引き上げるための最大のチャレンジは、不良品の発生率でした。ファインセラミックは焼成の過程で2割ほど縮んでしまうため、収縮率を正確に予測することが歩留まり改善のキーファクターで、従来は熟練工が40年の歴史の中で積み上げてきた勘と経験に依拠していました。形式知にならないような匠の技をベースに、チューニングを重ねることで、確かな品質を作り上げてきた訳です。

ところがこうした暗黙知を、匙加減のようなものまで含めて徹底的にデータ化して、新たに構築した予測モデルに分析させてみると、いきなり6%も歩留まり率が改善したといいます。40年の歴史でも成し得なかったレベルを、データは汗ひとつ見せることなく揚々と飛び越えていったんです。データの持つ本当の力に圧倒された京セラ社内では、次なるAIのユースケースのアイデアが続々と湧き上がってくるようになります。

その一方で、これと全く正反対の発想に活路を見出す人たちもいます。つまり、テクノロジーでは到達し得ない地平ですね。その代表格は、大村達郎という人かもしれません。決して有名人ではないですが、緊急事態宣言下の不自由な社会環境の中にあった5月、UberEats配達員として月収100万円を達成した「知られざるプロフェッショナル」です。彼は元々バイク便を手掛けるT-servのメッセンジャーだったのですが、彼が入社した頃のT-servではGoogle Mapの利用が禁止されていて、ボロボロになるまで紙の地図を使ったそうです。その理由が、シンプルながら非常に面白い。「自分の頭の中で地図を描けるヤツが、一番荷物を届けるのが早い」のだと。つまり、Google Mapなんか使っていたら、最速で荷物は届けられないというんです。テクノロジーでBetterにはなれるかもしれない。でも、テクノロジーなんかに頼っていては、Very Bestには決してなれないと。大村さんのインタビューを読んでいけば、それも当然だと思います。Google Mapに配送先の住所入力を行っているメッセンジャーを横目に、彼はもうバイクのエンジンをふかして走り出しているのですから。頭の中の最短ルートを取るために。

シンギュラリティの文脈においては、よく「人間 vs AI」といった対立軸で物事が語られたりします。AIは人間の仕事を奪うのかとか、所詮はソフトウェアでしかないAIに真の思考などないのだとか。でも、現実の世界には2つの異なる表情があるんです。
まだAIの技術がMaturity Carveの頂点に達したとは決して言えない今この瞬間においてさえ、AIは、あるいはデータは、ある場面では人間を容易に超えていく。そしてその隣で、AIに助けを乞う愚か者を嘲笑うように、熟練のメッセンジャーは誰よりも速く23区という現代の迷宮を駆け抜けていく。

そんなことを取り止めもなく考えていると、ふとした瞬間に、次の質問が脳裏に浮かんできます。私たちは、そのどちらに向かおうとしているのだろうか。例えば営業は、本当に後者だと言い切れるのだろうかと。テクノロジーが決して超えることのないレベルを維持するプロフェッショナルとして。

テクロノジーの真価と価値をきちんと見つめて、その意味と本質をお客様にお届けする活動を通じて、社会全体に貢献していくのが本来求められる営業の姿なのだとしたら、私たちが忘れてはいけないのは、結局のところ考え続けることなのかもしれないですね。大村達郎というメッセンジャーが、最高のルートをいつだって自分の頭で考え抜いているように。ただ、私たちの仕事はメッセンジャーではないので、「何を届けるか」を考えることから全てが始まっていくような気がします。

Monday, January 27, 2020

日野の戦い - ウィニング・カルチャーのために

昨日に引き続いて、トップリーグ第3節。
日野自動車vsトヨタ自動車のことも書いておきたい。

ファイナルスコアは31-61。地力に勝るトヨタが後半の40分で一気にギアを上げて日野を退けた。1人挙げるならば、やはりFBのウィリー・ルルー。素晴らしいパフォーマンスだった。人によって見方は異なるかもしれないが、俺が個人的に素晴らしいと感じるのは球持ちの長さと、そして球離れの良さだ。一見すると相反する特性なのだが、この2つを共存させられるBKプレーヤーというのは、例外なく良い選手だ。ランニングコースと緩急に常に判断と工夫があり、最終的なチョイスの瞬間を人よりも0.5秒引き延ばすことができる。このわずか0.5秒の価値は、ある程度のレベルでラグビーをしてきた人間であれば誰もが理解するはずだ。藤島大さんだったらこう書くかもしれない。
"ラグビーの本当の楽しさを知りたければ、ルルーの隣を走ればいい" なんてね。

とはいえ、本当に書きたいのはトヨタではなく、日野の方だ。この日の日野自動車を見ていて、チームが成長するプロセスのことを思ったからだ。まだ時間はかかるかもしれないけれど、今の日野は非常に重要な階段を越えようとしているのではないか。いや、階段というよりもむしろ崖というべきなのかもしれないが、とにかくStep by Stepでチーム強化を進めていく先に、一度どこかで大きく飛び越えないといけない断崖のようなものがある。そして現実は常に冷酷で、相当数のチームはこの断崖を前にして足が止まる。あるいは、飛び越える準備を完遂する覚悟さえ持てずに退却してしまう。でも、日野自動車は思い切り向き合っていこうとしているように感じられて、個人的には心を掴まれた。

日野のスターターは錚々たる顔ぶれだ。久富雄一。浅原拓真。北川俊澄。佐々木隆道。堀江恭佑。リザーブにも木津武士や中園真司がいる。彼らの特徴は何か。彼らが日野に持ち込み、更にはチームカルチャーの根幹部分に埋め込もうとしているものは何か。部外者の俺が断言するのも気が引けるが、突き詰めてしまえば、解は1つしかないはずだ。そう、「ウィニング・カルチャー」以外にあり得ない。彼らが年齢的にピークを越えつつあるとしても、今でも日野というチームで輝きを放っているのは、彼らは「勝つための道筋」を経験的に知っていて、そのビジョンを胸に「勝つための戦い」をしているからだ。トヨタ相手に14-19で折り返した前半40分が示した最大の価値はその点にあると、俺は思っている。

トップリーグでプレーする機会を勝ち取る人間というのは、例外なく身体能力に優れたアスリートだ。大学卒業までのラグビーキャリアにおいても、基本的に勝ち続けてきた人間が多い。でも、そういう人間でもどこかで壁にぶつかる。「負けたくて試合してるヤツなんていない」と言葉で語るのは簡単だが、このレベルの人間たちでさえ、本当の意味で「負けない心」を失うことなく戦い続けられる選手ばかりではないのが現実だ。戦うステージを駆け上がっていくというのは、つまりはそういうことだ。これは自分自身の経験を通して、身をもって学んだことでもある。言葉で繕うことのできない弱さを克服する戦い。それは極めてタフな日常の連続だ。その時に、リーダーや仲間が果たす役割は限りなく大きい。「自分のポテンシャルをムダに捨てるんじゃねえよ」とストレートに言ってくれるリーダーの存在は、絶対にチームを変えていく。1人だけで戦い切れるほど、トップリーグが簡単なリーグではないのは明らかだ。これも、IBMラグビー部が俺に教えてくれたことの1つだ。

日野は勝つためのラグビーをした。佐々木隆道のプレーはウィニング・カルチャーを持つリーダーの生き様そのものだった。それでも今は、前半40分かもしれない。そして、今シーズンのスターターを占める多くのメンバーは、いずれ若手の台頭と共に出番を減らしていくことになるのかもしれない。でもそれは、ウィニング・カルチャーを埋め込むために必要な時間なのかなという気がする。そして俺としては、そうやって勝負し続けるチームも、個人も、基本的に大好きだ。

戦う場所があるというのは、それだけで幸福だ。
その幸福の意味を知っているから、彼らは必死で戦うのだと思う。

Sunday, January 26, 2020

特別な存在について - 神戸製鋼vsサントリー

今、トップリーグが本当に面白い。
開幕からの3節で幾つかの試合を見ているが、総じて熱戦が多く、レベルも明らかに上がってきている。各チームにインターナショナルレベルの選手がこれほど充実してくると、見所は尽きることがなく、どの試合を見ていても心を震わせるものがある。サンウルブズもこれから2020シーズンの舞台に臨むことになるが、ラグビーを愛するものとしてはどちらも目が離せない。ここから先が本当に楽しみだ。

ところで、この週末に行われた神戸製鋼vsサントリーを見ていて、個人的に感じたことを書いてみたい。
試合自体は事前に予想された通り非常にハイレベルの攻防となったが、結果的には昨年度覇者の神戸製鋼が見事なゲームマネジメントを見せて、勝利を手繰り寄せた。もうこのレベルに来ると、特定の1つの要素でゲーム全体を語ることなど不可能なのだけれど、印象的だったのは大駒の機能だ。具体的に言えば、神戸にはブロディ・レタリック、サントリーにはサム・ケレビという圧倒的存在がいるのだけれど、チームの中での機能と役割を考えた時に、ある意味では対照的に感じる部分があった。

レタリックは、特にこの日はパスで魅せていた。破壊力のあるキャリーは間違いなく特別な武器なのだが、このゲームでレタリックが示した凄さは単純な突破力というよりも、もっとベーシックな部分にあった。例えばポジショニングの速さや、プレッシャー下でもスモールゲインを確実に獲得してくれる信頼感。そして何よりも判断の正確性。相手からすれば「レタリックのマークは絶対に外す訳にはいかない」という状況の中で、こうした個人スキルの高さが遺憾なく発揮されて、その結果として周囲のプレーヤーが存分に活かされているような印象だった。

一方のケレビ。大きな構造で言えば、ケレビにも同様の部分があり、グラウンド中央のワイドスペースでボールを受ければDFは1枚ではとても止まらない。その結果、ケレビをマークするディフェンダーの両隣にもプレッシャーがかかって、どうしてもDFラインの中に部分的な偏りが生まれてしまう。そこにボールを運んでゲインを切っていくサントリーのスタイルは、有効に機能していたと思う。例えば、この日WTBの中靍が幾度となく見せた快走を生んだ背景には、間違いなくインサイドのケレビの存在感があったはずだ。でも、俺としては少々惜しい感じがした。スコアに直接繋がるポテンシャルを持った形でケレビ自身が使われることは、このゲームでは殆どなかったからだ。実際には、この日のサントリーが本当に必要としていたのは、神戸の厚いディフェンスを切り崩してスコアまで持っていけるランナーであり、その1st Choiceは間違いなくケレビだったと思うのだけれど。

この観点で言うと、個人的に思い出されるのは、先日の大学ラグビー選手権決勝の構造だ。もちろんトップリーグ、それも神戸製鋼やサントリーのレベルとは根本的に異なるので一概に比較はできないが、あの試合で早稲田大が見せたCTB中野の使い方は非常に興味深いものだった。中野の破壊力は間違いなく大学ラグビーでは傑出していて、彼が大学選手権の準決勝から復帰してきたのは早稲田にとって決定的に重要なファクターだったはずだ。アシスタントコーチの後藤翔太さんはRugby Japan 365のコラムの中で「(中野の復帰は)確かに大きかったのですが、それはボーナスという感じです。チーム全体のアタックのスピードが上がったところに、(中野)将伍があのサイズとパワーで入って行くから破壊力が余計に上がった。」と語っているけれど、どう考えてもメディア向けの発言だろう。「中野がいるなら使う」というムーブ、あるいは「中野がいないと機能しないアタック戦略」というものが間違いなく存在する。彼はそういうレベルの存在で、その圧倒的な個性を単なるボーナスで終わらせるほど早稲田首脳陣は雑なプランニングはしないはずだ。

俺があの試合で一番感じたのは、中野を意図的にショートサイドで機能させるシークエンスだ。そして、そこにNo.8の丸尾をセットで配置する。あれは明らかに意図を持って仕掛けた戦略的なプレーだったはずだ。結果的に、早稲田大が挙げたトライの最初の3つはいずれも中野がキーファクターになっていた。つまり、早稲田が前半から流れを掴んだ要因は、特別な選手が戻ってきたというだけでなく、「特別な選手にどこで特別な仕事をさせるか」を考え抜いていたことにあったのだと、俺としては思っている。

神戸製鋼vsサントリーの一戦に戻ろう。それでもケレビはやはり世界屈指のCTBであり、テレビ越しにも強烈な存在感とオーラがあった。個のプレーヤーとしてのパフォーマンスは、本当に素晴らしいと思う。でも、例えばワイド展開の中でケレビをカットして大外にボールを動かすようなシーンを見た時に、ケレビの圧力がDFのスライドを遅らせて、そこを鋭く外側のランナーが切り裂く形は見事だと思う一方、その後のラックにケレビがコミットした後、そのままライン際にケレビを残して逆サイドにボールが大きく振られていくシークエンスを眺めていると、ちょっと勿体ない気がしてしまったのも事実だ。例えば、そこからまたアタック・ディレクションを切り替えてショートサイドでケレビを使うようなオプションがあっても良かったのかなと、俺としては思っている。その程度のことで大きく崩れるほど神戸のディフェンスは脆くはないけれど、でも、どのレベルであってもある程度の普遍性を持った事実というのはあるものだ。特別な選手に特別な仕事をできる場を与えることができれば、相手にとっては常に脅威なのだから。

Monday, December 30, 2019

改めて、多様性のことを。 (勝手に事業部通信 Vol.19)

「無理やりどれか一つを選べという風潮が、ここ数年、なんだか強くなっていますが、それは物事を悪くしているとしか僕には思えません」
ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)

ダイバーシティやLGBTといった言葉を耳にする機会は、社内でも明らかに増えてきた感じがするここ最近ですが、ラグビー日本代表の活躍で"ONE TEAM"が一躍流行語になったりと、様々な個性が1つに結束するチームワークの大切さが毎日どこかのメディアで謳われている今だからこそ、考えてみたいことがあります。多様性って、そもそも何なのかなと。

人種的にも社会的・文化的にも多様な背景を持つ人間が同じ場所に集まり、年齢や性別を超えて活動していれば、お互いが分かり合うための時間がどうしても必要です。誰もが暗黙のうちに共有している「常識」というのが、そもそもないのだから当然ですよね。自分の常識を相手は共有していない。そして、相手が何を常識と考えているかも分からない。そのことをお互いが理解して、「常識」ではなく「違い」を前提としたコミュニケーションを重ねていくことでしか本来の相互理解が成立しないのが、つまりは「多様な社会」なのではないでしょうか。

本音のところでは面倒だなと感じる人もいると思います。空気で会話しないスタイルですから。
でも、多様性を認めるというのは、ある部分では「そういうのが面倒な人たち」の存在も前提にする、ということだと思います。

要するに、多様性ってオーバーヘッドなんです。ただ違う人が集まることではなくて、相互理解のためにオーバーヘッドをかけていく。そこが本質ではないでしょうか。ちなみにこれがラグビー日本代表だと「今年だけでも240日間にも及んだ合宿」ということになるのですが、結局のところ「多様な人間たちが集まれば、自然と多様性が強みになる」なんて都合の良い話はないんですよね。

ところで、会社の多様性って何なのでしょうか。人種や性差だけではないはずですよね。というよりも、実際には自分の周りには「小さな違いばかり」というのがリアルなんじゃないかと思ってしまいます。例えば私が所属するチームには「担当しているお客様」の違いがあります。メガバンクと地銀、あるいはノンバンクでは当然ながら全く違います。あるいはシステム部とユーザー部のどちらを担当しているかによって、すべきこともできることも大きく違ってきます。

それだけではありません。エグゼクティブ/ライン/スタッフの違い。これまでの業務経験の違い。アクセスしている情報の違い。どれもが人それぞれで異なるのに、多様性という言葉の中でこうした小さな違いが意識されることは、必ずしも多くありません。むしろ、ダイバーシティを声高に叫び、"ONE TEAM"の重要性を喧伝する中で、(社会という)誰かが決めたフォーカスポイントに縛られて、本当に大切にすべき多様性がどこかに置き去りにされていくような。

もうすぐ2019年も終わって、新たな1年へと向かっていく訳ですけど、2020年は面倒がらずに話したいですね。多様性が本当の意味でパワーになる瞬間というのはきっと、オーバーヘッドのちょっと先なんだと思います。ビジネスの現場にいれば、短期的な目標に追われることも、ゴールへの最短距離を走るしかないことも当然ありますが、それでも常に「違い」を受け入れて、時間を惜しまずに向き合っていく空気を作っていきたいですね。

ちなみに、"AKY(あえて空気読まず)"という隠れた名曲を持つトモフスキーという(おそらく職場の誰も知らないような)ミュージシャンのことが好きだというのは、ちょっとした私の違いです。

皆様、良いお年をお迎えください。

Sunday, November 03, 2019

RWC 2019 - 感動の終幕。そして今、思うことを。








興奮、歓喜、そして感動。
心震わされる44日間は本当にあっという間だった。改めて、今回のラグビーW杯においてアジア初となる日本開催が実現したことに心から感謝したい。この素晴らしく感動的な瞬間を夢見て、10年以上前からW杯招致活動に尽力されてきた多くの関係者の熱意と献身的な努力を思うと、もう本当に言葉がない。予選プール4連勝で初の決勝トーナメント進出を成し遂げたジャパンの躍進が本大会全体を多いに盛り上げたのは勿論のことだけれど、ラグビーW杯という国際イベントを成功裏に運営するためには、数え切れないほど多くの人間のサポートがあったのだということは、ずっと忘れずにいたい。

決勝トーナメントは、文字通り全ての試合が最高だった。
スコアだけでは表現できない均衡と緊張。興奮と熱狂。極限状態ゆえのプレッシャーと苦悩。同様に、極限状態で研ぎ澄まされた感性が導く圧巻のパフォーマンス。Quarter Final以降の全てのゲームは、そういう諸々が常に繊細なバランスの中で揺らめいて、グラウンド上で起きる全てのことから一瞬たりとも目を離すことができないような、本当に濃密なゲームばかりだった。最終的に、イングランドを破って通算3度目となるウェブ・エリス・カップの栄冠を手にした南アフリカ(SA)には、心からの賛辞を贈りたい。ジャパンを破ってブライトンの雪辱を晴らしたあの一戦を経て、セミファイナル、そしてファイナルとずっと進化し続けたSAは、本当に素晴らしいチームだった

本当は、今回のファイナルだけでも書きたいことは山ほどあるのだけれど、とりあえず今この瞬間は、今回のRWC 2019を通して俺自身が感じたことを総括してみたい。なぜならば、今回のW杯が教えてくれたこと、あるいはこの44日間が観る側の人間の胸に突きつけてくるものを、単なる「感動」の一語で片付けてしまうことなど到底出来ないからだ。

まず第一に、メンタリティとチームマネジメント。
今大会で言えば、ジャパンの躍進自体がそうだった。開幕戦の緊張。失うものなく、ただシンプルにフォーカスすれば良かったアイルランド戦。自信を過信としないモチベーション・コントロールが求められる難しい局面を、積み上げてきた地力で凌駕したサモア戦。そして、おそらくジャパンの完成形で戦おうという意識、自分たちの強みへの明確なフォーカスを結果に繋げたスコットランド戦。1つひとつのゲームで、その瞬間のモメンタムの中で、チームの置かれた状況をふまえてチーム・パフォーマンスが最大化されるようにメンタリティのベクトルをセットしていく。インターナショナル・レベルにおいても、この部分の重要性が極めて大きいということが、今大会を特徴づける側面の1つだと思う。その意味では、ジャパン史上初の挑戦となったQuarter FinalでのSAとの再戦も、この文脈から読み解いていくことが出来る。この4年間、ベスト8を目標に戦ってきたジャパンに対して、SAの選手たちは、メディアから「W杯での目標」を問われることさえなかっただろう。SAにとって、優勝以外のゴールなど最初から存在しない。それこそが、ジャパンを寄せ付けなかったSAの本物の強さであり、こういう部分も極限のゲームにおいては非常に大きなファクターとなってくる。アイルランドを完膚なきまでに封じ込めたNZが、セミファイナルでは鉄壁のイングランドを前に翼をもがれ、自分たちが支配してきた自由な空を見失う。そして、そのイングランドさえも、ファイナルではまさに完成形と言っていいフルスロットルのSAの圧力に屈し、自分たちの強みを存分に発揮することができないまま散ることになる。結局のところ、それがW杯という舞台なのだと思う。いつも同じことを書いているが、W杯とは人間の戦いなのだ。

人間の戦いという意味では、ベテランの存在というのも今大会では目を引くことが多かった。ジャパンでいえば、田中史朗だ。後半の重要な局面で登場して、その瞬間に求められるゲームコントロールを、豊富な経験に裏付けられた絶妙な手綱捌きでリードしてくれる田中の存在が、チーム全体をどれほど救ったことだろうか。そして、忘れてはいけないトンプソン・ルーク。姫野もムーアも、稲垣や具智元も、ジャパンのFWはもう誰もが素晴らしかったが、やはりトンプソンは外せない。38歳であれだけの仕事量をこなし、比較的経験の浅い若手メンバーも鼓舞し続ける献身的なリーダー。この2人の存在感は、今回のジャパンを総括する上で決して外すことができないキーファクターだ。その意味では、例えばSAにはフランソワ・ステインがいた。2006年代表デビューの32歳。迫力満点のプロップ、「ビースト」ことムタワリラも初キャップは2008年のベテランだ。こういう選手の存在感は、大舞台では実はチームの安定、あるいは冷静と情熱の舵取りにおいて大きな影響力を持ったりするものだ。逆の意味で、セミファイナルで涙を飲んだABsは、チーム全体が若さの側に振れ過ぎたという評価を耳にすることも少なくない。ジョーディ・バレットは可能性に溢れた素晴らしい選手だが、どうしてもベン・スミスにいてほしい瞬間というものがある。例えば、そういうことだ。他にも、大会全体でみれば残念ながら大きな注目を受けるまでには至らなかったかもしれないが、例えばオーストラリアのアダム・アシュリークーパーや、サモアのトゥシ・ピシなども見事なパフォーマンスで健在ぶりをアピールしていたのは、個人的には嬉しかった。

もう一点、具体的なプレーに関して言えば、やはりブレイクダウンの攻防だ。これは、セミファイナル、そしてファイナルと続く一連の戦いの中で、個人的に最も考えさせられたポイントでもある。

イングランドがNZを見事に制圧した準決勝。イングランドの勝因、そしてNZの敗因を分析する論評は数多く、またこのレベルの戦いにおいてわずか1つの原因で全てを語り尽くすことなど到底不可能なのだけれど、俺が見ていて最も印象的だったことの1つはイングランドの「寄りの速さ」だった。アタックの局面において、キャリーに対する2nd Arrivalのプレーヤーが極めて早く、キャリアーが孤立する局面が殆どなかったように記憶している。ABsは非常にスマートであるが故に、あそこまで2nd Arrivalが早いとラックでバトルせずに、アライメントを優先するのだけれど、それが結果としてイングランドのテンポの遠因にもなっていた。ボールを下げずに、ブレイクダウンでは一切絡ませない。この起点が止まらないために、NZのアライメントをイングランドのテンポと激しさが凌駕する。もちろんイングランドが見せた圧巻のプレッシャー・ディフェンスも素晴らしく、ゲーム全体で見ればABsらしさを完全に封じ込めた「ディフェンスの勝利」ということもできるのだが、俺としては、あのブレイクダウンの攻防が生命線の1つだと考えていて、ファイナルでSAがブレイクダウンをどう仕掛けるのかは、当然ながら非常に気になっていた。そして、ファイナル。SAはやはりSAだった。タックル自体は勿論のこと、ブレイクダウンも圧力で押し返す。SHのデクラークあたりがDFラインを押し上げて、アタックがたまらずインサイドに潜れば、強力なFW陣がパワフルかつ正確なタックルで仕留めていく。外まで綺麗にアライメントすることよりも、インサイドの圧を優先して、そこを支配すれば外側はどうにでもなるのだと言わんばかりの迫力が、80分を通して貫徹されていた。この2試合で起きたことは、おそらく今後の世界のラグビーの潮流に少なからぬ影響を与えていくような気がしている。

RWCの魅力は本当に語り尽くせないほどで、こうして書き連ねていても、自分自身の言葉の足りなさを思うばかりだが、この44日間がくれた感動を、今度は自分自身のラグビーに生かしていきたい。HCとして携わる東大ラグビー部の未来にも、そしていつも一緒にTVでラグビーを観てくれる我が子の未来にも。

Saturday, October 26, 2019

RWC 2019 - Semi Finalに向けて、ABsのことを








南アフリカ(SA)との激闘の末、惜しくもQuarter FinalをもってW杯での戦いを終えることとなったジャパン。予選プールの4戦全勝は勿論のこと、先週末のSAとの再戦もやはり素晴らしいものでした。敗れてなお今大会のジャパンの輝きが色褪せることはないと思います。

5週間に渡るジャパンの挑戦が終幕を迎えて、複数の選手が「負けたことよりも、このチームが終わることの悲しさ」が強いと語っていますが、ジャパンの快進撃に歓喜し、その真摯な姿に心打たれてきたファンの胸にも、どこか喪失感があるのは否めません。1人のラグビー人として、今はただ「ありがとう」という思いしかなく、選手・スタッフを含む全ての関係者の皆様には、ゆっくり骨を休めてもらいたいと心から願っています。

とはいえ、RWC 2019はまだ終わっていません。というよりも、RWCにおいて絶対に目が離せない最高級の熱戦、地球最強を決める4つの戦いが残されています。今週末のセミファイナル2試合(NZ-England、SA-Wales)、来週末に行われる3位決定戦、そしてファイナル(決勝)です。ちなみに、ジャパンの躍進によるラグビーへの関心の高まりもあって、セミファイナルは2試合とも地上波での生放送があります。断言しますが、絶対に見逃せません。地球最強を決める戦いが面白くないはずがないからです。

折角なので、今回はやはりいつの時代もラグビーファンの憧れの中心にある存在、ニュージーランド代表オールブラックス(ABs)について、2つだけ見所をお伝えします。いつも通り、私の独断と偏見を織り交ぜながらで。

まずは、ハカのことを。
ABsといえば、やはり有名なのはハカですよね。国歌斉唱後、キックオフ前に行われるパフォーマンスで、元々はマオリ族の戦士たちによる伝統的な舞踏です。

誰もが一度は目にしたことがあるとは思いますが、実はABsのハカには2種類あるのをご存知ですか。「カマテ(Ka Mate)」「カパオパンゴ(Kapa O Pango)」です。一般的にはカマテが有名ですよね。

カパオパンゴは2005年に新たに作られたのですが、それ以前のABsでは、ハカの意義が見失われかけた時期がありました。ハカ自体が形式化していき、なぜハカを踊るのか、選手達の中から疑問の声が出たことがあったそうです。

でも、彼らはもう一度1つ(One Team)になるために、ハカを再構築するんです。ルーツを遡り、今の時代においてハカが継承されることの意義を再発見するプロセスを経て、新たに生まれたのがカパオパンゴです。

あれは決して単なるショーマンシップではありません。ABsの伝統と誇りを背負って戦うという魂の叫びです。彼らはハカの練習もしますし、ハカ自体の完成度はチームの完成度の"part of it"となっています。リードするのはSHのTJ.ペレナラ。明日はどちらで来るかは分かりませんが、ハカが始まったら、TV画面の前でまず一度唸ってください。「カマテで来たかぁ」とか、「ここでカパオパンゴを持ってきたかぁ」とか。楽しいですよ。

これから日本との縁を築いていく猛者たちに、声援を ー
実は、明日のABsのメンバーの中には、今回のW杯をもってNZ代表を引退して、そのまま日本でプレーする予定の選手が複数存在します。主将を務めるNo.8のキアラン・リード(トヨタ自動車)、世界最高のロックとも言われるブロディ・レタリック(神戸製鋼)、そしてサム・ホワイトロック(パナソニック)です。更には、明日のメンバーには入っていませんがCTBのライアン・クロッティもクボタへの入団が決まっています。明日のリザーブにいる"SBW"ことソニー・ビル・ウィリアムスは過去にパナソニックでのプレー経験がありますね。この辺りのメンバーの活躍ぶりにも、是非注目してみてください。いずれも紛れもないスーパースターです。心躍るようなパフォーマンスできっと魅せてくれます。

もう後は、ただ見るだけで十分です。理屈は一切不要です。ラグビーのことを何も知らなかったとしても絶対に後悔しない80分間が、今日、そして明日と続きますので。

Saturday, October 19, 2019

Beat the Boks Again - 日本vs南アフリカ 私的プレビュー








10月20日。ジャパンはこれまでに経験したことのない「未踏の地」に挑むことになります。
RWCベスト8、Quarter Finalという極限の闘争にー。

ラグビーの神様は、3年前のその日からずっと、日本ラグビーを見守ってくれていたのかもしれません。奇しくもこの日は、日本ラグビー史が誇る天才としてその名を馳せた平尾誠二さんの命日です。日本中を巻き込んだ信じられないほどのファンの熱狂と声援がジャパンを支えているように、天に護られているかのような奇跡の日程が醸し出す「場のオーラ」もきっと、ジャパンを支えてくれるはずです。

Quarter Finalとは ー
RWCは間違いなく世界で最もエキサイティングなスポーツの祭典であり、予選プールから全ての試合が見る者の心を震わせる熱戦です。このことは、既に今大会のジャパンが見事に証明してきました。でも、激闘の予選プールを勝ち抜いたトップ8による決勝トーナメントは、もはや別次元です。

全てのチームがウェブ・エリス・カップ(Webb Ellis Cup)を照準に見据えています。初の決勝トーナメント進出となるジャパンも例外ではありません。残された死闘は、最大でも3つです。ABsやジャパンが戦う南アフリカ(SA)のような強豪国は、約1ヶ月半という大会期間の中で、最後に王者の座を射止めるためのピーキングをしていきます。チームというのはレベルを問わず生き物なので、明確な照準を定めた上で、モメンタムを見極めながら作り上げていくものなんです。つまり、例えば"Completely-built ABs"は、これから登場してくるということです。当然ながら、SAも同様です。

また、ここから先は一度でも負ければRWCの舞台を去ることになるノックダウン方式です。もう調整も試行もない。明日分析されようとも、今、勝ち切るために全力を賭すことになります。世界のトップ8が死力を尽くす総力戦です。面白くない訳がありません。

平尾さんが描いたビジョン。ジェイミーが確立したジャパン。
同志社大での大学ラグビー3連覇、神戸製鋼での社会人ラグビー7連覇と、日本ラグビーにおける伝説的な偉業の中心にはいつも平尾さんがいました。プレーヤーとしての華々しい実績は、これまでラグビーに触れる機会がなかった多くの方もご存知かと思います。加えて、平尾さんには指導者としての顔もありました。22年前の1997年、ジャパンの監督に就任。指揮官として第4回RWC(1999)を戦っています。

平尾さんが思い描いていたであろうジャパン・ラグビーのグランド・デザインを語るのは、私にはあまりに荷が重く、十分な知見も言葉も持ち合わせていませんが、おそらく平尾さんは20年前に、"20 years later"のビジョンを持っていたのだと思います。当時、アンドリュー・マコーミックをジャパン初の外国人キャプテンに任命し、ABsでのプレー経験を有する強力な外国人プレーヤーを主軸に据えながら、彼らの豊富な経験と実績をジャパンに融合させることを志向されたのが平尾さんでした。

あの頃の構想の本質は、単なる「補強」でも、日本人で埋められないピースの「補完」でもなく、確かに「融合」だったのだと思います。現役時代から極めて高いスキルと判断能力、そして状況への柔軟な対応力を武器に「オンリーワンの存在」として活躍された平尾さんはきっと、当時の外国人選手たちのfoundationalな部分、すなわちラグビーに対する理解力や反応力、チームの原理・原則の中でも自らの意志で柔軟に判断するマインドセット、あるいはより深層にあるカルチャーまで踏み込んで、それらをジャパンとして包摂し、ジャパンに融合させようと試みた。

結果的に、1999年のW杯におけるジャパンの戦績は4戦全敗で、大会終了後に平尾さんは監督を退任されるのですが、ある意味では当時は日本ラグビーの土壌、つまり「ベースライン」が平尾さんのコンセプトに追いついていなかったのかもしれません。

あれから20年。今、ジェイミー率いるジャパンは、あの頃のビジョンを1つの具体的な形として昇華させ、乗り越えていこうとしています。本大会のジャパンの強みも、まさしく「融合」にあるからです。

SAとジャパン。2つのチームの異なる志向性 ー
さて、SAとの因縁の再戦。肝心のポイントを考える上で、両チームの志向性の違いをイメージすると、ゲームの綾が分かりやすくなるかもしれません。

SAは伝統的に"focus"のチームです。言葉を変えると、明確な強みを持っている。端的に言えば、圧力ですね。彼らが真骨頂を発揮した時のブレイクダウンの圧力は、間違いなく世界No.1です。サイズに優れたパワフルなFWを、シンプルに勝負させてくる。もちろんABsと並ぶ世界トップレベルの強豪国なので、戦略・戦術も決して単純ではなく、幅広いスキルを武器に極めて高度なラグビーを構築できるチームですが、いつの時代にあってもSAの原点は明確なんです。圧力。この一言に尽きます。彼らがスタジアムを支配する時とは、彼らの圧力が全てを凌駕する時です。裏返せば、世界最高レベルの圧力を跳ね返すことが、ジャパン勝利への最低条件になってきます。

対照的に、今大会のジャパンは"unfocus"で勝ち上がってきたチームです。つまり、相手に的を絞らせない。パス主体の高速展開もあれば、キックを効果的に使ったエリアマネジメントと決定的チャンスの創出もハマっている。スクラムに代表されるFWの肉弾戦も、間違いなく世界トップの結束力と細部まで徹底的にこだわり抜いたコンビネーションで真っ向勝負。こうした全てがシナジーを生み出して、戦略の幅を作り出すことに成功しています。シナジーとはつまり「融合」なんですよね。だからこそ、この日を平尾さんの命日に迎えるということが、より運命的なものとして私には感じられるんです。

大一番に向けて、スターターを変えてきた勇気と、山中の使命 ー
予選プール4連勝で、これ以上ないモメンタムを作り上げた今のジャパンを考えると、メンバーの入替はどうしても躊躇するもので、日本中が注目する世紀の一戦となれば尚更でしょう。そんな中でHCのジェイミーは、先週のスコットランド戦から1人だけスターターを入れ替えてきました。ウィリアム・トゥポウに代わってFBとして起用された山中亮平です。想像ですが、これはジェイミーにとっても極めて難しい判断だったのかなと思います。

山中の強みは幾つもありますが、特に重要なのは左から繰り出すロングキックです。これは、現ジャパン31人の中でも、山中を輝かせるオンリーワンの強みになっています。
SAの"focus"に対しては真っ向勝負。ジャパンは決して逃げない。とはいえ、あの圧力を80分間にわたって撃ち返すのは並大抵のことではありません。そう考えた時に、特に左のロングキックは貴重な命綱となる可能性を秘めています。何故ならば、後ろへのパスしか許されないラグビーという競技において、相手とのフィジカル・コンタクトを回避しながら前にボールを運べる唯一の手段がキックだからです。日曜日のゲームにおいて、山中のファーストタッチ(その試合で最初にボールに触れる瞬間)、そしてファーストキックの軌道は、目が離せない注目ポイントです。左足から長いキックが綺麗な弧を描いて放たれた時、ジャパンは最高の武器を1つ確立することになります。


今回は殊更長くなってしまいましたが、SAとの決戦に向けて、見所はもう本当に尽きることがありません。ジャパンとして母国と戦う南アフリカ人、ラピースことピーター・ラブスカフニのことも、桐蔭学園を卒業後、単身南アフリカに渡ってラグビーの武者修行を生き抜いた松島幸太朗のことも、パワフルな猛者たちの中にあって、圧倒的なスピードとキレで世界の注目を集める小さなWTB、チェスリン・コルビと福岡堅樹との直接対決のことも、書きたいことが次々と脳裏に浮かんでくるのですが、これ以上書き連ねていると、試合が始まる前に力尽きてしまいそうなので・・・。

あとは、とにかく全力で応援するだけですね。
もう奇跡と呼ばせない勝利を信じて。