Wednesday, December 30, 2009

iphone

ちなみに2日前、今年の総決算として、私用携帯を水没させてしまった。
忘年会の帰り際のことで、メモリも全て失われてしまった。
これから少しずつ、友達の連絡先を回復させていかないと・・・。

Softbank Shopで相談すると、修理に8,400円必要とのこと。
ちょうど端末分割払いも満了していたので、思い切ってiphoneに機種変更した。
在庫切れが続くiphoneだが、偶然にも即日入荷のモデルが1台あって。
そんな訳でこの2日間は、使い慣れないiphoneで、色々遊んでいる。
今更iphoneのレビューコメントなど古いと思うけれど、感じたことを書いておきます。

現時点の感想としては、かなり素晴らしい。
流行る理由がよく分かります。
まず非常に便利なのがWi-Fi接続。自宅が無線LAN環境だと、かなり快適な使用感だ。初期設定も非常に簡単で、WEPの設定さえ済ませればすぐに接続できる。
これをベースに考えると、Webの利用形態は今後大きく変わってくるかもしれない。iphoneに限らず、携帯の最大の魅力は起動が早いことだ。ブラウザ環境も美しく、画面サイズの制約はあるにせよ十分利用に堪えるレベルなので、一般的なインターネットアクセスにPCを利用するメリットは薄くなりそうだ。GmailやHotmail等のポピュラーなメール環境もセットアップが容易で、返信を書くのは多少手間にせよ、メールの閲覧に関しては、iphoneだけでほぼ十分だと思う。
RSSリーダーもかなり便利だ。今はブラウザ(Sleipnir)組み込み型のRSS Pluginを活用していて、これも非常に便利なのだが、iphone上でRSS feedを活用できるメリットは相当に大きい。特にオフラインで閲覧できれば、自宅のWi-Fiで最新記事をアップロードしておくことで、通勤等の移動時間帯にかなりの情報を捌けるだろう。首都圏の地下鉄ユーザーなどにとっては、非常に強力なツールになってくると思う。
echofon for twitterも導入してみたが、これも興味深い。twitterは、PCのブラウザから利用している限り、正直何が面白いのか全く理解できなかったけれど、iphoneのような携帯端末からクイックにアクセスできると、twitterの本来目指している面白さが出てくるのかもしれないと感じる。
ニュースサイトが提供している無料アプリケーションも非常に便利だ。新聞大手三紙が軒並み赤字になるのも頷ける。この流れは間違いなく加速していくだろう。特に速報性の求められるニュースなどは、iphoneのような端末からアクセスした方が圧倒的に早い。ちなみに、産経新聞に至っては、実際の紙面イメージそのままを閲覧することができる。ここまで来ると、産経は今後どうやって収益性を確保するつもりなのだろうかと、勝手に心配してしまう。まあ、紙媒体の方がやはり読み易いけれど。

いずれにせよ、このアプリケーションの充実度を見る限り、他携帯が追付いてくるのは当面難しいと思う。先行してオープンな開発プラットフォームを拡充して、開発者を囲い込んだことが大きい。無料アプリケーションだけでもかなりのことが出来てしまう状況になっているので、優位性はより強まっていく感じがする。
セカイカメラのようなアプリケーションまで無償提供されているのだから。

入力系は心配だったけれど、日常的な使用には問題ないかなと。
もう少し使い込んでみようと思います。

2009

ようやく2009年も仕事納めとなった。
残っていた重要事項も無事にクローズして、まずはほっとしている。

それにしても、この1年間は本当に色々なことがあった。
特に仕事ではとにかく苦悩した1年間で、何をやっても上手く行かず、お客様の信頼を大きく損なってしまうような重大なトラブルも重なり、初めて前が向けなくなりかけた。今日現在も全ての問題が解消した訳ではなくて、本質的な課題は来年度以降も続いていくのだけれど、これ以上の底はないのだから、少しずつ這い上がりたい。
辛かった時、沢山の人に支えてもらったことが、今年の貴重な経験であり、財産だ。
特にパートナーには、心から感謝しています。
第一子が産まれて、彼女自身が大変だった時に、ビジネスの場でダブルバインドに嵌まり込んでしまい、最悪の状態だった頃には、自分の目の前で子供が泣いていることにさえ気づけなかった。自分自身のミスから最初のボタンの掛け違いが生じて、板挟みの板を破ることも、逃げ道を見出すことも出来ず、完全に落ちていた。
初めての育児に悪戦苦闘しているパートナーをサポートしなければいけないのに、むしろ負担をかけてしまい、本当に申し訳なかったなぁと。でも、あの時支えてもらったからこそ、また前に進めるようになった。
本当にありがとう。

他にも、会社の携帯電話を水没したり、様々な場所で忘れ物をしたり、プレゼンテーションの場にPCを忘れたり、重要な案件で苦戦を強いられたりと、大小様々なミスやトラブルがあって、とても苦労した1年間だった。
まあでも、過ぎてしまえば全てが糧。この経験で、次また跳べばいい。

ちなみに昨日、そんな2009年を振り返りながら職場で雑談していたら、秘書さんがYahoo!の「0学占い」でおれの運勢を調べてくれたんだ。
http://legacy.fortune.yahoo.co.jp/fortune/zero/index.html
その結果がこれなのだけれど、見事なものでした。(赤が2009年)


2010年は、上昇気流の1st phaseです。
五里霧中の30代を、全速力で駆け抜けてみせます。

Monday, December 14, 2009

駒場

12月12日、土曜日。
前日が東京出張だったこともあり、随分久しぶりに駒場まで足を運んだ。
東大ラグビー部は入替戦観戦のため不在で、WMMの練習に参加してきた。
宋がいなかったのは非常に残念だったけれど、本間や山崎に久しぶりに会えたのは良かった。光将さんにも随分会っていなかった気がする。今年は本当に数える程しか練習に参加していないので、致し方ないけれど。

10時の練習開始に向けて、9時30分過ぎにグラウンドに到着したのだが、驚いた。
CTBの阿部選手が、フィットネスを兼ねて、ハンドダミーへのヒットを繰り返していた。
悲壮感のようなものはなくて、楽しそうだった。
あれ見て、他の選手はどう思ったんだろうか。楽しそうだと思わないのかなぁ。

ああいうのが、クラブにとっては最高だと、おれは思う訳です。
何にも強制されず、自発的意思に基づいて、楽しいから集まってくる。
そうすると、個人練習しているやつがいる。
それがなんだか、楽しそうだ。真剣な遊び感覚でやっている。
あいつも好きだなぁ、みたいな感じが、やはりクラブの魅力だと思います。

Wednesday, December 09, 2009

16th

名古屋大ラグビー部を今シーズンで引退した4年生のマネージャー2人と食事。
もう2年間も練習に顔を出していながら、ゆっくり会話する機会もなかったので、とても新鮮で楽しかった。特に今シーズンは、練習やミーティングを進める際に、いつも親切にフォローしてもらって、本当に感謝しています。

「マネージャー」の位置づけは、結構難しいところがあると思っている。
自身が過去に所属したチームは、いずれも「勝利」を明確に志向するチームだった。
そういうチームで10年近くプレーを続けてきた経験上、「マネージャー」に対して、ある程度のイメージを自分の中に持ってしまっているのが、正直なところだ。
ただ、所詮それは、特定のバックボーンを持ったチームにおける「イメージ」でしかなくて、ラグビーのスタイルに色があるように、組織のあり方や、マネージャーの役割等も、当然チームカラーがあるものだし、むしろ本来そうあるべきだと思う。
自分達の価値観に正直に、「マネージャー」の何たるかは自分達で決めればいい。
その一方で、どこかに一線というか、考えるべきラインはあるのだけれど。

でも、名古屋大ラグビー部の場合は、あまり考えることもないかなと。
とても献身的で、一生懸命なマネージャーばかりだ。
どちらかと言うとむしろ、こうしたマネージャーの献身に安易に甘えがちな傾向が垣間見える選手の側に、もう少しコントロールが必要かもしれない。

4年間頑張ってきたのは、選手だけではないんだよね。
本当におつかれさまでした。

Tuesday, December 08, 2009

椿山荘にて

12月5日、土曜日。
目白の椿山荘で、従弟が結婚式を挙げた。
親族25名のみが参列した結婚式・披露宴は、とても距離感が近くてアットホームな雰囲気だった。これまでにも多くの結婚式に出席してきたが、親族として出席するのはやはりどこか特別な感じがする。
改めて、結婚おめでとう。

実は披露宴では、初めての司会をしたのだけれど、なかなか難しかった。
新婦方の親族は初対面だけれど、基本的には気心の知れた方ばかりの披露宴。
それでもイメージ通りには行かないものです。
親族らしく形式ばらずに進行しようと思いながら、棒読みしてしまったりね。
でも、椿山荘の皆様のお世辞にも救われて、とても良い経験になった。
これまで何気なく聞いてきたプロ司会者の澱みない進行に、今更ながら脱帽です。

Saturday, November 28, 2009

back to school

11月26日、木曜日。
元世界銀行副総裁の福井博夫さんによる講演に参加してきた。
結論から言うと、とても愉快な方だった。愉快という表現は多少語弊があるかもしれないが、スピーチはとても上品ながらユーモアがあり、気の向くままに自由に話されている印象だったけれど、その指摘は随所に興味深いものがあった。

個人的に、印象に残った言葉がある。
"back to school"、もっと日本人は学ぶべきだと。
外資系企業とはいえ、入社以来ずっと国内で勤務している。社内に海外からの出向者が溢れるほどいるにも関わらず、業務上の接点は皆無に近い。また、自身が日々向かっている市場そのものもドメスティックで、ある意味で閉じた世界だ。
でも、それが今後も続くとは限らない。
自分自身のポジションや環境は、自身が変えていくしかないけれど、市場や業界そのものは、間違いなく不可逆的で抗えない大きな変化の波を受けて、否応なく変わっていくだろうと感じる。今のスタイルは、数年後にはもう成立し得ないかもしれない。

結局、学ぶしかない。
ただそれは悲壮感ではなく、義務でも強制でもないけれど。
国際機関の最前線で活躍された方のシンプルな一言は、なかなかに感慨深かった。

Saturday, November 21, 2009

到達点

11月22日、日曜日。東海地区A2順位決定リーグ 最終戦。
名古屋大 17-3 名古屋商科大(12:15K.O. @名商大グラウンド)

今シーズンのラストゲームは、自分達のプレーできちんと掴んだ勝利だった。
敗れれば入替戦に廻る状況だったけれど、選手はタフに戦ってくれた。
ラストゲームでも彼等は成長した。「きちんと」勝利を掴んだ、というのはそういうことだ。今年のチームにとって、1つの到達点となったゲームで、とても嬉しかった。

4年生/大学院生には、本当にお疲れ様と言いたい。
結局のところ、大学ラグビーというのは「4年生のチーム」なんだ。
彼等の4年間が、彼等の日々の努力と結束が、チームに1つの形を示してくれた。
3年生以下にとっては、はっきりと来季に繋がるゲームになったね。
来シーズンは、もう1つ上を目指そう。
A1リーグに昇格して、その時には今年の4年生に「ありがとう」と言おう。

そして、マネージャーのみんなにもお世話になりました。
4年間ずっと頑張ってきた2人のマネージャーの涙は、とても印象的だった。
一生の思い出になったね。

Saturday, November 14, 2009

今更

恥ずかしながら、「フェルミ推定」というものを初めて知った。
東京出張の折に寄った日本橋丸善の平積みに、フェルミ推定を扱った書籍があったのを立ち読みしたのがきっかけなのだけれど、思わず購入してしまった。
フェルミ推定 - Wikipedia

就職活動の際に、あるコンサルティング会社の面接で問われたんだ。
今でも鮮明に覚えている。
「都内で1日に消費されるトイレットペーパーの量はどの程度だと思うか」

その場で色々考えて、仮説を立ててみたのだけれど、我ながらチープだった。
面接官のコンサルタントと会話していて、その方の思考の筋道を示してもらった時に、コンサルティング・メソッドの一端というのはこんなところにあるのかなあと感じた記憶がある。結果的には、順当に落とされたけれど・・・。

それはともかく、フェルミ推定というのは面白いかもしれない。
この手のものはすぐにビジネス・ツールとして、あるいは思考訓練ツールとして実利的に取り扱われてしまうのだけれど、そうした風潮にはやや辟易している。
もっとシンプルに、クイズのように遊ぶのが良いかなあと。

入門書を衝動買いしてしまったので、これで少し遊んでみようと思います。

Tuesday, November 10, 2009

システム

更新がある度に欠かさず読んでいる藤島大さんのコラム『友情と尊敬』。
http://www.suzukirugby.com/column/index.html
最近アップされた第79回「非・ジム・モンキーズ」を読んで感じたことがある。

『システムとは「個人のスキル不足を補う」ための装置でもある』かもしれないけれど、「個人のスキルを最大化する」ための装置でもあり得るのではないか。

おそらく藤島大さんは、確信犯的に「システム」を簡略化しているような気がする。
システムの功罪をもっと深いレベルで読み解いた上で、あえて「個」との二項対立に仕立てている。あえて、というのが重要なポイントだ。

日本国内でも、トップリーグや大学の上位クラスに対しては、そうかもしれない。
このレベルのゲームを見る限り、個人的にも、まさに同様の思いを抱くことは多い。
ただ、ある意味ではその水準に達しているチームはごく一部でしかない。
国内で活動する殆ど全てのチームにおいては、「システム」というものを、もうひとつ手前の水準で考えた方がいいような気がしている。

社会人/大学/高校を問わず、下部リーグにも素晴らしい選手は沢山いる。
でも、多くの場合において「個」はシステムを破らない。もっと言うならば、破られるべきシステムが、そもそも確立されていないケースが大半だと思う。いわゆる「ワンマンチーム」というものの典型は、ほぼこのタイプだと感じる。
また一方では、やはり「突出した個」では戦えないチームもある。
チームのメンバー構成を考えた時に、各プレーヤーの個性・適性から導かれる相対的な優劣は必ずあるけれど、対戦相手を凌駕する「突出した個」であり得るレベルのプレーヤーが、残念ながら見当たらないチームというのは、星の数ほどあるだろう。

この現実に、どう向き合うか。
そういうチームこそ、「システム」をもっと丁寧に考えた方が良いのではないか。

あいつはチームで一番足が速いから、あいつに勝負させよう。
これは構わない。むしろ当然の選択だと思う。重要なのは、もう一歩先だ。
彼が自慢のスピードを最も生かせるフェーズを、どのようにお膳立てするのか。
彼が自由に勝負できるのは、どの間合いでの、どんなパスなのか。
彼が思い切り勝負することを、チーム全員が共通認識として理解しているのか。
彼の癖を知っているのか。彼はいつも、何を狙って走るのか。
他の14人のプレーヤーは、彼をどうサポートするのか。
こういう小さなことに、徹底的にこだわる。具体的なフェーズを想定しながら、15のピースを丁寧にひとつずつ組み合わせていくことで、初めて彼のスピードは「戦略的に」生かされる。「突出した個」ではないかもしれないけれど、間違いなくチームの強みとなってくれる選手を、全員で本当の「切り札」に仕立てていくんだ。それこそが、ただのワンマンチームではない、戦略的に「彼に賭ける」チームだと思う。

そしておそらく、「システム」の原初的な形態というのは、こんなところにあるんだ。
何のために「システム」を志向するのか。丁寧に考え抜いた先にこそ、「個人の能力を最大化する装置としてのシステム」があるのだと思う。

無謀なるワンマンの前に、「丁寧な構想による個の最大化」を。
少なくとも、無印ながらも青春のある一時期をラグビーに賭けて、日々努力している国内の多くのチームにおいては。
本当に難しく、まさにラグビーの醍醐味に満ちた作業だから。

Sunday, November 08, 2009

本当のベスト

久しぶりの更新。
ちゃんと書かないと・・・。

11月8日、日曜日。東海地区A2順位決定リーグ 緒戦。
名古屋大 35-14 名古屋経済大(14:00K.O. @名商大グラウンド)

社会人時代の先輩が監督を務める名古屋経済大学とのゲーム。
結果的には、まず緒戦をきちんとモノにすることができたのは良かった。
試合後、先輩に挨拶して少しだけ会話したけれど、フルタイムコーチとしてグラウンドの内外で日々格闘の生活も4年目とのことで、本当に苦労は絶えないだろうと思う。
今回は名古屋大が勝たせてもらったけれど、名経大ラグビー部の強化・発展を願うばかりだ。同じ東海リーグに所属する仲間として、この2チームが今後更に成長して、リーグ全体を盛り上げていく台風の目になってほしい。

一方、名古屋大。
正直な感想としては、「つまらない」ゲームだった。
誤解を招く表現かもしれないけれど、他に適切な言葉が思い当たらない。
折角の勝利に水を差すようで申し訳なかったのだけれど、選手にもそう伝えた。
「つまらない」というのは、凡庸ということではないんだ。
週末の限られた時間を共に過ごしている選手達の勝利は嬉しかったし、彼等がシーズン当初よりも大きく成長しているのは誰よりも知っている。選手達のそうした姿を観るのはやはりとても楽しいことで、その意味では皆から多くの「喜び」を貰っている。
でも、それだからこそ、選手達のことを過小評価もしない。
今日のゲームでは、彼等が自分達の実力をきちんと出し切って、80分間の限られた時間の中で、自分達のベストパフォーマンスを追求しているとは思えなかった。
あれがベストだと言ってしまうことこそ、日々努力している彼等に失礼だ。
彼等はもっと出来るのに、それを出せていない。そのことが、つまらなかった。

彼等はひたむきに、とても一生懸命プレーしていて、好感の持てる選手達なのだけれど、ゲームの組み立てを意識的にコントロールして、流れを捉えることがとても苦手だ。地域・時間帯・点差を考えずに、そのフェーズだけをみてプレーしてしまう。ゲームの均衡が今どこにあるのかを意識して、タイトにプレーすべきところはもっとタイトに、落ち着いてエリアを取るべきところは無理をせず、カウンターだけは十分に気をつけて全力でチェースに走る。無駄になるかもしれないけれど、皆で揃えて、トップスピードで相手のスペースを埋めていく。こういう地道なプレーを、辛抱強く続けていければ、ゲームを決める大切なポイントで、均衡を破って大きな流れを掴めるのだけれど、そういう本当の意味での「我慢」が、チームとしてまだ出来ていない感じだ。

パスすべきところで、パスをしない。
自分勝手なタイミングでボールを持ち出して、孤立してしまう。
相手が最も喜ぶのは反則なのに、不必要なペナルティが続いてしまう。
そして、そういったことを試合中に修正できない。

このあたりが変わってくると、彼等はもっと自分達の本来のプレーに集中できる。
ベストパフォーマンスというのは、そうやって組み立てていくものだと思うんだ。
まだ今は、自分の首を自分で絞めている。勝利こそ掴んだけれど、ここが今の自分達のベストだと思ってしまったら、ラグビーの本当の醍醐味に辿り着かない。チーム全員がそのことに気づいて、日々を変えていけば、ラグビーはもっと楽しくなる。
その時には、名古屋大は十分にA1を狙えるチームになってくると思うんだ。

彼等の持っているポテンシャルを考えると、とても歯痒いのだけれど、沢山の経験を重ねて、少しずつ自信を培っていくしかない部分なので、時間がかかるんだ。
だから本当は、「つまらない」というのは正確ではなくて、そういうチームを皆が真剣に目指していってくれるならば、その姿を見ているのは、とても楽しいことなんだ。

4年生にとっては、残されたゲームはたったの2つだけ。
みんな、頑張ろう。
本当に納得できる「ベスト・パフォーマンス」をして、2つとも勝とう。

Monday, September 28, 2009

落日

9月27日(日)トップクラブリーグ公式戦。
北海道バーバリアンズ 30-5 タマリバ(13:00K.O.@月寒ラグビー場)

古巣でもあるタマリバの敗北。
まずは数年来の雪辱を果たした北海道バーバリアンズを称えるべきだと思う。
映像を観ていないので何とも言えないけれど、スコアから察する限り完勝だろう。
ただ、少し寂しい点差なのは事実です。

WMMにとってはチャンスが転がってきたね。
シルバーウィークの最終日に、久々に練習参加したけれど、切れの良いBKの選手が沢山いて驚いた。あのメンバーで緒戦を落としたことの方が不思議です。
高麗にはきちんと立て直して完勝したようなので、次のタマリバ戦が楽しみです。

Sunday, September 27, 2009

仙台にて

2009年9月22日(火・祝)
学生時代のラグビー部の後輩が、仙台で結婚式を挙げた。
彼女のことも知っているので、2人の結婚はとても嬉しかった。
定禅寺ガーデンヒルズ迎賓館で執り行われた披露宴は、2人の人間味が溢れた心温まるもので、なんだかとても心地よかった。披露宴の後には、近くのイタリアン・レストランで2次会。新郎新婦はここまでだったけれど、その後もラグビー部の仲間と共に3次会へ行って、楽しい時間を過ごさせてもらった。

ラグビーを続けていると、結婚式に出る機会はとても多い。
高校、大学、社会人、クラブと15年以上続けているので、所属したチームだけで5つもあり、それぞれのチームに同期がいて、先輩・後輩・仲間が数多くいるのだから、披露宴まで出席するのは限られるとしても、2次会まで含めるともう数え切れない。

なので、「結婚式」という形式そのものに感動することは少なくなっていく。
それに、自分自身が年齢を重ねていく中で、披露宴の「感じ方」も変わってくる。

でも2人の披露宴は、とてもよかった。
心温まる、まさに"heartwarming"な披露宴だった。
披露宴の主役である2人の人間性とやさしさが、すーっと沁み込んでいくような。
そして、2人とご両親との「関係性」、家族の形そのものもまた、印象的だった。
彼は披露宴において、「どんな家庭を作りたいかというのはとても深く難しい問いで、簡単に答えることはできないけれど、自分なりに答えるならば、両親のように、いつまでもお互いを思いやり、お互いの人生を大切にし合えるような家庭を築きたい」というスピーチをした。それは心からの言葉で、誰もが心に温かいものを感じた。
そういった全てのことが、式場に"heartwarming"を充たしていたのだと思う。

結婚おめでとう。

Monday, September 14, 2009

SKIP

ちなみに。
カミナリグモのライブで1曲だけ、カバーがあったんだ。
ギター1本での弾き語りだったのだけれど、本当に素晴らしかった。
TOMOVSKY "SKIP"

「なんにもしてないくせに 無敵になってた」

最初のワンフレーズで、もうやられていた。
聴いてみてください。カミナリグモ・バージョンとはかなり違う印象だけれど。
とにかくオリジナルを、聴いてみてほしいです。

three waves make "flat"

高校時代からの友達の誘いで行った下北沢のライブは、素晴らしかった。

カミナリグモ
「夕立のにおい」レコ発 ワンマンライブ(ツアーファイナル)@下北沢CLUB Que
http://www.kaminarigumo.com/pc/index.html

友達が彼らのPVを撮っていなければ知ることのなかったカミナリグモ。
3人のメンバーそれぞれに色があって、それがすとんと収まる。
そう、収まりがいいんだ。
不協和音のない、擦れる音ひとつしないパズルのピースが揃ったような。
なんだか不思議な吸引力を持っているバンドだった。
つまりは、とても惹かれてしまった。
ワンマンライブという出会い方も、とても刺激的だった。一方的な出会いだけれど。

オープニングから心を掴まれた。
初めて出会ったバンドなので、勿論タイトルさえ知らない。1曲も知らないのだから。
でも、良かった。
この1曲目を聴いた瞬間に浮かんだイメージがあるんだ。
音とはつまり波だとするならば、3つの異なる波が重なる特別な瞬間に、それぞれの波長がピタリと揃って、flatな世界ができあがる、そんなイメージ。

その"flat"こそが、きっと彼らの透明感なのかなと思いながら聴いていた。
他のバンドにはない特別な透明感のあるボーカルは、バンドとしてのサウンドが調和されることで、よりクリアな、より綺麗なものになっていく。きっと彼らの生命線たる「声」そのものを、最も澄んだものにするために、全ての音がある。

多少大袈裟かもしれないけれど、本当にそんな感じだったんだ。

いつか名古屋でライブがあれば、また行きたい。
ステージの温度を感じるくらいの広すぎないライブハウスで、ビールを飲み干して空になった右手の紙コップが音で震えるのを感じながら、また彼らの曲を聴きたい。
PVを撮った大切な友達に感謝して。
http://www.youtube.com/watch?v=eB6g9w6rQjs

Tuesday, September 01, 2009

ステンドグラス

パートナーがまた新しいことを始めた。
子供が産まれて、自由に絵も描く余裕もない日々だけれど、とにかく始めてみようと。
それは、ステンドグラス。

インターネットでキットを購入して、必要な工具を片手に付属DVDで基本的な製作のプロセスを確認して、悪戦苦闘しながらも、小さな壁掛けの鏡が完成した。
基本的なスタンスとして、パートナーは「反キット」的ではあるのだけれど、たとえキットであっても、出来上がった鏡はやはり「作品」だから、嬉しそうだった。
グリーンを基調とした初めてのステンドグラスは煩くないデザインで、1日をスタートするために毎朝必ず通る玄関という場所には、なかなか収まりが良い感じです。

それにしても、ステンドグラス職人というのは完全に凄いね。
パートナーの試行錯誤を傍で見ていると、「ガラスをカットする」というただそれだけのことが、はっきりと「技術」なのだと感じる。カットしたガラスピースは、はんだで繋ぎ合わせていくのだけれど、これがまた難しい。はんだ付けは、おれも少しだけやってみた。中学校の技術科で習ったのが最初で最後だったので、もう約20年振りのはんだ作業ということになるけれど、技術科で習うのはあくまで工作プロセスであって、当然ながら「美」は問われない。でも、ステンドグラスにおけるはんだは、当然ながら作品の「貌」の一部であって、ガラスの美を殺さず、むしろ映えさせることが要求される。盛り上がりが「かまぼこ型」の綺麗なカーブを形成し、かつ燃え滓のような不純物の混入も、極力排除しなければいけない。

欧州を旅することがあれば、本物のステンドグラスを是非とも観たい。
繊細にして大胆、多彩で多様な光を放つアートを創った古の職人を想像して。

Monday, August 24, 2009

本の記録

読書の記録をもう少しマトモに残そうと思って、新しい場所を用意しました。
読書感想文というほどのものでもないけれど・・・。
私的感想文

読書感想文って、とても難しい。
夏休みの宿題になるのも頷ける今日この頃です。

Sunday, August 09, 2009

やさしい音

8月9日、土曜日。
随分久しぶりに、思い切った買い物をした。
エムズシステムの「波動スピーカー」MS0801というモデルだ。
波動スピーカー - Wikipedia
http://www.mssystem.co.jp/index.html

パートナーが以前から気にかけていたスピーカー。
今までは、おれが大学入学時に買ったCDステレオで音楽を聴いていたのだけれど、日常的によく音楽を聴くのだから、より心地よい音であってほしいと。彼女は日中も自宅で育児をしているので、ステレオの傍にいる時間はおれよりもずっと長い。だからきっと、音質が日常にもたらす潤いは、とても大きいのだろうと思う。

ミッドランドスクエア3FのIdea Framesで、初めての試聴をしたんだ。
もう凄かった。実際に聴いてみて、違いに驚いてしまった。
まず、音が伸びる。まさに伸びやかなサウンド。
「音」が空間を伸びていくのに、一切の抵抗がないとでもいうような感じだった。
そして、なんとなく柔らかい。
「音色」とよく言うけれど、「色」というよりも「形」が違う印象だ。
緩やかな河の流れに幾年もその身を預けたような、丸みを帯びた音が響いてくる。
とても驚いて、勿論とても嬉しかった。
そんな訳で、この不思議な円筒型のスピーカーに迷わず決めてしまった。

夕方、自宅に帰るとすぐにCDステレオのスピーカーと交換。
早速、聴いてみた。
チャランガ・アバネーラとかキース・ジャレットとか、坂本龍一とかEgo Wrappin'とか、とにかく自宅にある様々なジャンルの楽曲を試してみた。
実を言うと、Idea Framesで大音量で聴いた瞬間のような、驚くほどの感動があった訳ではないのだけれど、それでも音質は全然違った。パートナーは「今まで届いていなかった種類の音が聴こえてくる」と言っていた。同じ楽曲を聴いていても、思わぬところにベースの存在感があったりして、曲の表情が違って感じるようだ。

1日が経って、今日もまた波動スピーカーで音楽を聴いてみる。
何故だか分からないけれど、昨晩よりもずっと親近感を感じる。
音の丸みというのは、日が経つほどに馴染んでくる性格のものかもしれない。
なかなか気にいっています。

Friday, August 07, 2009

50の質問

日常的に読んでいるblogが幾つかある。
そのうちの1つ、"404 Blog Not Found"にとても面白いエントリーがあった。

『「心に自由を与える50の質問」に答えてみた』

シンプルでウィットに溢れる回答だが、一方で非常に奥行きの深さを感じた。
特に気に入ったのは、このあたりかな。


What is the one thing you'd most like to change about the world?
世の中でたった一つだけ変えられるとしたら、何を変えたい?
Enable the world to change.
「たった一つだけ変えられる」というルールそのもの

Would you break the law to save a loved one?
あなたは愛する人を救うために法律を犯すと思う?
When it comes to your love, you are the law.
あなたの愛に関しては、あなたが法律だ。

Is it possible to know, without a doubt, what is good and what is evil?
一片の迷いもなく、善悪を判断することってできる?
I have no doubt that telling right from evil without a doubt is evil.
「一変の迷いもなく善悪の判断をすることが悪」であることに一辺の迷いもない


そもそも、『心を「心に自由を与える50の質問」から自由にするために答えてみた。』という冒頭が抜群だ。50の質問が心に自由を与えてくれるとは、おれ自身とても思えないけれど、この向き合い方には至らなかった。

ちなみに、50の質問に対するパートナーの回答も載せておきます。
「この程度の質問がネットでは流行っているの?」

Wednesday, August 05, 2009

写真集

楽しみにしていた写真集が、本日自宅に届いた。
diane arbus "An Aperture Monograph"

Robert Frank "The Americans"も一緒に欲しかったけど、今回はお預けにした。
2枚組のCDを買うと、2枚目は意外と聴かなかったりするからね。

それにしても、あまりにも有名なカバー写真。
紐解く前から、言葉にならない存在感が溢れている。
モノとしての写真集には、photo storageに還元されない魅力があるんです。

今日はもう遅いので、明日ゆっくりと封を切ろう。
そして、感想をこの場に書き留めよう。

Tuesday, August 04, 2009

カッター

最近になって気づいた訳でもないのだけれど、文房具が好きみたいだ。
大型書店や東急ハンズなどに行くと、よく文房具を見て、そしてよく買っている。
今日も仕事帰りに久屋大通の東急ハンズに寄って、2つの文房具を買ってしまった。

まずは、外山滋比古さんの『思考の整理学』に記述のあったワンペーパーカッター。
http://www.midori-japan.co.jp/cgi-bin/catalog.cgi?mode=sub&series=1&jancode=4902805496049
恐らく、外山さんの使用しているカッターはこれではないと思う。
正直なところ、意外と切りづらかった。残念ながら、ハズレといったところだ。

次に買ったのも同じくカッター。
多少ニーズが重複するところもあるけれど、変わり種で面白い。
http://www.olfa.co.jp/ja/body/detail/113.html
昨日インターネットで知ったのだけれど、このOLFAという会社はなかなか凄い。
このカッターは、紙やビニールにミシン目を入れることが出来る。
ワンペーパーカッターと共に、実際にはやるかどうかも分からない新聞記事のスクラップをイメージして買ったのだけれど、このカッターは多様なシチュエーションで使えるかもしれない。新聞を切ってみても、なかなか綺麗にミシン目が入るんだ。
そして、グッドデザイン賞を受賞したシンプルで飾らない製品デザインも良い。

ジャンルは異なるが、巷に溢れるクロックスなどよりも遥かにお洒落だ。
「OLFAですか」というのが、ある種の洗練に対する枕詞になり得るかもしれない。
なんてね。

Sunday, July 19, 2009

言葉

最近ずっと仕事に忙殺されていて、苦悩ばかりだった。
何もかも上手く行かず、ミスやトラブルが続いてしまっていた。
ミニマムの自尊感情すら失いかけて、パートナーにはすごく迷惑をかけてしまった。
でも、続発する問題群に苦闘しながらも対処を続けてきて、少し光が差してきた。
トラブルは今も続いているけれど、ある意味で「修練」だと割り切れるようになってきたような気がするんだ。神様が「逃げずに勝負しなさい」と言っているような。

最近になって、1つだけ自分の武器になりそうなものを見つけた。
今更ではあるのだけれど、それは「書く」ということだ。

ビジネスでは、非常に多くの場面で、非常に多くの文章を、多様な形態で書く。
それは、会話し、交渉するための基礎であって、会話し、交渉する行為ほどに華々しくはないかもしれないけれど、書く行為こそが思考に軸と補助線を与えてくれるならば、慎重に選択された言葉の端々が何かを伝えてくれるならば、自分の生きる道になるかもしれない。「言葉」にはずっとこだわってきたつもりなので。

誰も気に留めていなくても、句読点1つにまで心を配って。
今よりもっと繊細に、もっと含意を練り込んで。
「言葉」を大切に、自分の武器にしていこうと思う今日この頃です。

Thursday, July 16, 2009

今したいこと

ラグビーがしたい。
本を大量に読みたい。
最近仕事が忙しいけれど、修練だと思って切り抜けたい。
パートナーとゆっくり晩御飯を食べたい。
英単語の勉強を再開したい。(随分放置してしまった・・・)
トレーニングをしたい。せめて腹筋と懸垂だけでも。
家族との時間を増やしたい。
できれば合宿にも行きたい。(ムリかも・・・)
ハンナの日々の成長を見守りたい。


でも、書き出してみて思った。
自分がしていないだけで、今すぐに出来ることもあるなあって。
腹筋なんて10分あれば出来るし、懸垂台も自宅の2階にあるしね。
単語集だって、見て見ぬ素振りをしているのは自分自身だから。
仕事に忙殺されていても、もっと家族との会話を大切に出来たはずだった。

自分に言い訳してたなあ。

Sunday, June 28, 2009

合同練

6月28日、日曜日。
名古屋大ラグビー部と名古屋クラブの合同練習に参加してきた。

怪我等でお互いに十分な布陣ではなかったけれど、ゲームに近い状況での練習が出来たので、特に名古屋大の選手にとっては有意義だったと思う。彼等にとって名古屋クラブは格上のチームなので、胸を借りて挑戦するという意味でも、良い経験になったはずだ。最後のADは完敗だったけれど、修正点を具体的に洗い出して、もう一度挑戦すればいい。夏にもう一度こういった機会を持てればベストだね。

自分自身も、ちょうど名古屋クラブのCTBが1人不足していたので、ADに参加させてもらって、非常に楽しかった。やはりゲーム形式の練習はやっていて面白い。1人では出来ないことなので、こうして名古屋の様々なチームがプレーの機会を提供してくれることに、改めて感謝しないと。とても貴重な縁だと思っています。

個人的な反省は、イージーミスが幾つかあったこと。
ハンドリングエラーが多かった。
もともと得意な方ではないので、もっと丁寧にプレーするようにしたい。
それにしても、久しぶりに100mを10本も走って、既に軽く筋肉痛気味です。

名古屋大には、練習中も出来る限りメッセージを出すようにした。
彼等にとっての最初の課題は、「自分がプレーする」意識を持つことだね。
例えば、自分のマークだけをディフェンスするのではなくて、ボールに一番近い人間が、誰であろうと構わずタックルする。エキストラのプレーヤーだけに突破役をさせるのではなくて、全員が「自分が抜く」つもりで走る。誰かがスイープしてくれるのを待つのではなくて、自分がスイープする。こうした「小さな自発性」の積み重ねが、きっとチームを強くすると思う。今はまだ、どこかで他人を(特に限られたキーマンを)頼ってしまっているからね。自覚症状はないかもしれないけれど。

名古屋大学は、来週末が春の最終戦と聞いている。
自発的に戦って、勝ってもらいたいです。

コーチング

名古屋大ラグビー部へのコミットが熱を帯びてきた。
非常に楽しくなってきました。

今日はグラウンド練習の予定ではなかったのだけれど、主将にお願いして1時間半の時間をもらい、セッションを組んでみた。たった1回の練習でカバーできることには限界があるけれど、アタックの基本的な考え方を整理して、「ユニットで抜く」という感覚を理解してもらうことが目的だった。

昨年から名古屋大の練習には顔を出しているけれど、コーチングをしたのは今回が初めてだった。正式なコーチでもない立場で、チームの方針を左右する言葉を軽々しくは言えないし、選手に混乱を来たす可能性もあると思っていたので、コーチングするのではなくて、いつも一緒に練習をしていた。学生と一緒に練習するのはとても楽しい経験で、直接彼等と勝負することでコミュニケーションが生まれるし、自分自身のトレーニングにもなるので、基本的にこのポジションで彼等にコミットしていた。

そんな訳で、名古屋では初めてのコーチングだった。
こちらでメニューを組んで、練習の構成と時間配分を考える。
あとは選手の雰囲気を見ながら、グラウンドレベルで多少のアレンジをして。
とても楽しかった。
そして、自分自身にとっても非常に良い経験になった。
学生を見ていて、違和感を感じるポイントを探っていくと、自分自身も気づきがある。
それに、「コーチ」という立場を明確にして練習にコミットすると、より真剣に選手を見るようになるので、今まで気づかなかった特徴がふと目に留まったりする。「この子、ステップ踏む間合いが近いなあ」とか、今までも一緒に練習してたのにね。

またこういった機会を作って、改めてセッションをやってみたい。
色々とアイデアが浮かんできて、次のチャンスが今から楽しみです。

Monday, June 22, 2009

モデル

週末のことだけれど、近所に建設中の分譲マンションのモデルルームを見学した。
特に購入を考えている訳ではないのだけれど、どういったものか気になって。
営業の方には非常に申し訳ない動機だが、なかなか楽しかった。

2つのマンションを見学したのだが、日曜日に見た物件はかなりの代物だった。
最も手頃な部屋でも6千万円台から、というマンションなので、当然といえば当然かもしれないが、立地、周辺環境、設備といった全てが素晴らしく、資産性の極めて高いマンションだと感じた。平たく言ってしまえば、きっと売れるマンションなのだろうと。
勿論、室内空間も非常に良く出来ていて、自分の身の丈を大きく越えた充足感を前にして、内覧に来たことが多少恥ずかしくなってしまうようなレベルだった。広々とした開放感のあるリビング、シンプルかつ機能的でありながら十分なゆとりを感じさせるキッチン、3mの奥行きを備えたバルコニー、子供部屋と間違ってしまうほどの納戸。
当然買えないのだけれど、凄かった。
満足できないポイントを見つける方が難しい。

ただ、そう思いながらも、ふと考えてしまった。
例えば奥行き3mのバルコニー。モデルルームでは、オープンテラスのようにカフェテーブルと3脚の椅子が並べられていたのだけれど、そういった時間の過ごし方というのは、家族が限られた条件の中で求めている豊かさなのかなあと。
のびやかな開放感あるバルコニーがあったら、そんな暮らしをするかもしれない。
でも、なくてもいいかもしれない。
洗濯物が太陽の光を浴びてパリッと乾けば、それで良いかもしれない。

モデルルームを見ていると、部屋に暮らし方を規定されているような感じがする。
モデルルームはどこか「モデルライフ」を想定していて、そしてそれは「マイライフ」ではないのだということが、非常に良く分かって面白かった。

とはいえ、だからマンションが悪い訳では全くなくて、やはり素晴らしかった。
好みの問題はあると思うけれど、一流のマンションというのは品格と風格がある。
資産性も含めて、マンションゆえのメリットは多々あるのだろうと、観ていて感じた。

いつかは家を建てたいなあと、素直に思いました。

Saturday, June 13, 2009

名言

最近、本で読んで心に響いた言葉。

「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」

リクルートの社訓なのだそうです。
素晴らしい言葉だよね。
ポケットの中の手帳にさっとメモをして、心に刻み込むつもりで。
今というタイミングで、この言葉を知ったのも何かの縁。
自らを変えるために、自ら機会を探して、作っていかないと。

名古屋大

最近、名古屋大学ラグビー部の練習によく顔を出している。
家から自転車で15分なので、とても参加しやすいのが嬉しい。
また正式なコーチではなく、フリーランス的な立場なので、基本的に全てのメニューを一緒に行っているので、トレーニングにもなっている。
やはり1人で走るよりも、グラウンドで学生と走った方が楽しいです。

今日の練習は、明日の試合に向けてAD中心だった。
名古屋大は1年生を含めて30名前後しかおらず、おれがBチームのSOだった。
クラブチームだと、SOは恥ずかしくて出来ないし、実際SOでプレーする機会もないので、ある意味では良い経験かなと思いながらプレーしている。
そしてなんと、今日はキックパスを1本決めてしまった。
ラグビーを続けて15年ですか・・・、初めてキックパス通りました。

名古屋大には、昨シーズンから参加していたのだけれど、言葉にきちんと耳を傾けてもらえる関係が築けてきた感じなので、もう少しコーチングしてみようかな。

Sunday, May 31, 2009

再会

5月31日、日曜日。
13年ぶりに高校時代の友達と再会した。
卒業前にクラス全員が書いたメッセージを預かっていた女の子が、文集としてCD-ROMに纏めてくれて、連絡が取れる人達に渡してくれることになったんだ。
それをきっかけに、7人の同級生が豊橋に集まって。
赤ちゃん同伴の子が3人いたので、芝生の広がる屋外の広場で、2時間ほど話して。

みんな、あまり変わっていなかった。
高校時代を懐かしむでもなく、ずっと子供の話をしていたなあ。
もう少し時間がある時に、一人ひとりに、この10年間のことを聞いてみたいです。

Saturday, May 30, 2009

勝連城跡

もう1週間前のことになってしまうけれど、初めて沖縄に行った。
業務出張だったのだけれど、5/23(土)に1日だけ本島を巡ることが出来た。
たった1日という限られた時間だったけれど、非常に感慨深かった。

背景がある。
5/21(木)にお客様に同行して参加したイベントで、感動があったんだ。
基調講演として壇上に上がったのは、演出家の平田大一さん。
小浜島出身の平田さんは、東京の大学を卒業後、沖縄に戻って農業に従事しながら、地元の中高生による舞台の演出に携わっていく。それが、活動を始めて10年になるという現代版組踊『肝高の阿麻和利』だ。
沖縄県うるま市にあるグスク(城)で、世界遺産にも登録されている勝連城跡。かつてこの城を治めていた王こそが阿麻和利だが、悪政を敷いた前王をクーデターによって討ち滅ぼすことで王となった彼の英雄は、沖縄の正史においては反逆者の扱いを受けていた。その阿麻和利の名誉を復権させると共に、地元の子供達が、自分達の暮らす沖縄の歴史に誇りを持てるようにとの想いから生まれた舞台、それこそが『肝高の亜麻和利』なのだそうだ。

10年前に活動を始めたばかりの頃、子供達は全く集まらなかったという。
少しずつ子供達に喜びと楽しみを与え、友達を誘って連れてきてもらって、舞台の練習そっちのけで遊んで、親密な関係を地道に創り上げていく。ふと気づいた時には、舞台の練習に集まる子供達の数は170人にも達していたそうだ。
"Next generation changes the Next."
平田さんがおっしゃっていた言葉だ。
Next generationたる子供達が、自らの手で「次の時代」を変えていくんだと。
そんな子供達にとって、今最も必要なのは「感動」を体験することなのだと。
平田さんは、170人の仲間が一緒に紡ぎ出す「組踊」のコラボレーションが、子供達にとっての貴重な感動体験となることを信じて、演出家としてのエネルギーを注ぎ込んで、この舞台を創り上げたのだと思う。

この日、1時間30分の基調講演のラスト40分を割いて、平日なのに集まってくれた約40人の中高生が、この『肝高の亜麻和利』のワンシーンを実際に演じてくれた。
それは、涙が出そうな程に、本当に素晴らしい舞台だった。
決してプロではない中高生。でも、彼等の表情は生き生きしていた。
アマチュアだから、子供だからという甘えは、舞台上に全く存在しなかった。
見事な声量が生む迫力と、よく磨き上げられたダンスのキレと統一感。
演出もなかなかにドラマチックで、観るものを惹きつけ、会場に感動の輪を作る。
言葉ではうまく伝わらないかもしれないが、感動的だった。

5/23(土)の午後。
天気予報を良い意味で裏切ってくれた快晴の沖縄で、勝連城跡に行ってみた。
かつて亜麻和利が君臨したというグスクは壮大で、頂からの眺望は美しかった。
眼下に広がる沖縄の海は、日本でないようなブルーだった。


亜麻和利の名誉が、Next generationによって語り継がれていってほしい。
そして現代版組踊『肝高の亜麻和利』、8月の東京公演が決まっているそうだ。
http://amaaka-tokyo2009.jp/fla.html
東京に住んでいるならば、絶対お勧めです。

Tuesday, May 12, 2009

ファースト・ジャパニーズ

『関口知宏のファーストジャパニーズ』というNHK-BSの番組、知っていますか。

5月10日、日曜日。
再放送で、5月のファーストジャパニーズを観たんだ。
ドバイで活躍する建築家、丸山剛史さんの人生の物語だ。
http://www.nhk.or.jp/fjpn/0905/fjpn.html

とても感動した。
心の奥にそっと、これ以上ない優しさで手を差し伸べてくれるような。
丸山さんの言葉、佇まい、身構え、雰囲気、目の色、全てに心洗われる思いだった。
彼に新しい居場所をくれたボスの言葉も最高だった。
「君と一緒にいると、とても居心地がいいんだ」
大企業の論理と現場との葛藤に苦しみ、不況の荒波にあってプロジェクトが何も実現せず、自信を失いかけた時に、新しい場所へと踏み出す勇気をくれた言葉。当時のことを思い出しながら語る丸山さんの言葉を聞いていて、そして一時は精神的に追い込まれゼロまで落ちたというその深い苦しみと、そこに差し込んだ一筋の光の暖かさを想像して、自分さえも「光」をもらったような気がした。

安直な言葉だけれど、勇気づけてもらっているような気がしたんだ。

勿論、丸山さんの設計する建築自身も魅力的だった。
非常にスマートで無駄がなく、それでいて無機質でない洗練された表情のビル。
人工都市ドバイにあって、自然へのリスペクトと調和をコンセプトに据えるスタンス。
ドバイには行ったことがないけれど、その機会が来たら、実物を見に行きたい。
そこに沸騰都市ドバイを象徴する絢爛はないかもしれないけれど、でも貴重な何か、「丸山さんという生き方」が宿した何かを、きっともらえるような気がするんだ。

本当に素晴らしかった。

Wednesday, May 06, 2009

remember April!

2009年4月は、結局一度も書かなかった。
連休が明けた今になってその事実に気づき、多少後悔している。
4月は色々なことがあって、煮え切らない日々だった。
その煮え切らなさを、忘れないようにしないといけない。
まだ今は、この程度しか書けないけれど。

Saturday, March 28, 2009

つながり

先週末/今週末と、ラグビーの試合があった。
本格的な試合ではないけれど、久しぶりのラグビーは楽しかった。

3月21日、土曜日。
母校時習館高校ラグビー部の40周年記念イベントで、25分ハーフの試合をした。
今春卒業する3年生主体の若手OBと、年輩OB(40歳未満)とのゲーム。
場所は豊橋市民球技場。うちの実家から車で5分、とても馴染み深い場所だ。
ラグビーとしてのレベルは恥ずかしいものだったけれど、新鮮だった。高校を卒業してから10年以上の歳月を経ても、こうして昔の仲間とラグビーが出来るのは、それだけで十分に素晴らしい体験だった。30代のOBは数えるほどしか参加していなかったけれど、その中に同期が2人いて、それも嬉しかった。
試合にも勿論完勝して、なかなか心地よい時間だったね。
天然芝の素晴らしいグラウンドを手配してくれた関係者にも感謝しています。

そして3月30日、翌週の土曜日。
今度は名古屋大学ラグビー部の練習に参加させてもらった。
この日は地元高校生との合同クリニック形式で、明和高校、瑞陵高校のラグビー部が参加していた。全体を仕切っていたのは、名古屋大学ラグビー部のコーチをしている星野君。ちなみに、彼が所属している名古屋クラブのメンバー数名も、練習のサポート役として参加して、学生達にアドバイスしていた。
練習は、強度を上げすぎずに、タックルやジャッカルの基本を習得する構成だった。こういうメニューを学生と一緒にやっていると、自分自身にも気づきがあったりします。その後、FW/BKに分かれて、BKは基本的なパスドリル。これがまた、とても良い練習だった。タメを作りながら、ワンダッシュしてキャッチ/パスをするだけなのだけれど、きちんと出来る子はとても少ない。これだけでも、チームは強くなるのにね。

練習終了後は、名古屋大学ラグビー部のOB戦があった。
すると、ある院卒メンバーが「OBチームのインサイドCTBが足りないんです」って。
そんな訳で急遽、前半の25分間だけCTBで出場してしまった。
名古屋大のOBでもなく、ある意味完全な門外漢なのに、ラグビーという共通言語があれば、すっと入って一緒にプレーできる。サインプレーなんてなくても、会話すればボールは繋がる。レベルは人それぞれだけれど、誰もがOB戦を楽しんでいる。

こういうささやかなことが、とても嬉しかった。
ラグビーをずっと続けていればこその、小さな交流。
でも、価値が小さい訳じゃない。他に換え難いラグビーの魅力の1つです。

Sunday, March 22, 2009

The system

最近読んだ2つの対照的なインタビューが、ずっと引っ掛かっている。
1つは雑誌『本人』(vol.9)の冒頭を飾っているひろゆき氏のインタビュー。
言わずと知れた「2チャンネル」の生みの親だ。
もう1つは、文藝春秋(2009年4月号)に掲載された村上春樹さんのインタビュー。
話題を呼んだエルサレム賞受賞の際のスピーチ"Of Walls and Eggs"の全文と共に、「僕はなぜエルサレムに行ったのか」と題されたメッセージが掲載されている。

ひろゆき氏は、「世界の仕組みを解き明かしたい」と言う。
彼の関心は、明確にシステムを志向している。
システムこそが重要で、そこに展開されるコンテンツには、殆ど興味がない。
このスタンスは、ある意味では彼の非常に面白いところで、実際にインタビューを読んでいても、端的に面白い。これは極北のポジションを取る人間ゆえの面白さで、賛否は明確に分かれるだろうけれど、彼の魅力の源泉たるエナジーそのものについては、否定する人間は少ないだろう。

一方、村上春樹さんは「大きな壁と、そこにぶつかって割れる卵があれば、私は常に卵の側に立つ」と言う。それは正しさの問題ではなく、小説家が壁の側に立ってしまった瞬間、そこに何の価値もないのだと、エルサレムの壇上で語っている。
壁とはつまり、システムだ。彼はシステムの側ではなく、卵(つまり個人)を見据える。作品の中心は常に個人であり、ひとつひとつの人生こそが、何にも代え難い無二のコンテンツだ。

システムでしか出来ない変革もあるだろう。
システムの側に立つことは、ある意味では時代を生き抜く戦略かもしれない。
時にシステムが矛盾している時、システムを構想する執念が必要かもしれない。
システムの本質を見ようとしないのは、逃避であり、怠惰でもあるだろう。
一方で、システムの本質とはつまり、システムを見る「角度」かもしれない。
システムにとっての個人に収斂されない個人があるように、徹底的に個人を志向することでしか浮かび上がることのないシステムもあり得るだろう。
まさに村上春樹さんがいうように、これは「正しさの問題」ではないのだけれど。

ちなみに、村上春樹さんのスピーチは、巷の評価に違わず、素晴らしいです。
学生の頃は、彼の全作品を読破していたのに、最近は随分距離が出来てしまって。
もう一度、読み返してみようかな。

Wednesday, February 11, 2009

"I have a dream"

NHKでマーティン・ルーサー・キングJr.のドキュメンタリーを観て、思った。
「I Have a Dream ~キング牧師のアメリカ市民革命~」
(2月11日放送、NHK『その時歴史が動いた』)
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2009_02.html

1つは、つまりは「制度」の問題だということ。
JFKによって公民権法が成立したことが、直截的には世界を変えた。
公営バスのボイコットにしても、制度を変えることを明確に志向していた。
人権思想の啓蒙を通じて人々の意識を変えようとする一方で、制度を変革する為の戦略と具体的施策を、常人の域を越えた熱意で推し進めていった。
制度からの自由ではなく、制度自体を変革することで、自由を担保しようとした。

「制度」との距離を見据えていないが故の迷走は、至るところにあるような気がする。
つまらない話だけれど、会社のような組織でも、同じような構造があるね。

もう1つは、「感染動機」ということ。
『14歳からの社会学』(宮台真司著、世界文化社)を読んで、共感したことだけれど。
動機には、3つのタイプがある。
まずは、競争動機。つまりは、競争に勝利することの喜びを源泉とする動機。
次に来るのが、理解動機。物事を知る/分かること自体の喜びを源泉とする動機。
この2つは、体験的にも分かり易いよね。
ただ、重要なものが残っている。それが「感染動機」だ。
宮台さんの場合、小室直樹と廣松渉という2人の賢人に感染したのだそうだ。
尊敬する人間に感染し、自己の思考/思想を同一化していく。
今、小室直樹ならばどう考えるだろう。廣松渉はどう生きるだろう、というように。
感染した人間の視点を想像し、そこから世界を見つめ、そういった思考の過程を自分のものとして結晶化していく。そしてある時、卒業する。感染していた人間の視点から自由になって、その時に初めて、知識や思考は自分自身のものとなっていく。

マーティン・ルーサー・キングJr.にとってそれは、マハトマ・ガンジーだった。
そういった主旨のコメントがあった訳ではないが、そんな感じがした。
「個性」の時代が喧伝される中で、「感染」はその本質を誤解されている気がする。
感染こそが、変革の契機なのだと、おれは思います。
マーティン・ルーサー・キングJr.においてさえ、ガンジーという源流があったんだ。
オリジナルというのは、感染と離脱の過程にしかないのだと思う。

ちなみに。
あの有名な演説は、今でもインターネットで聴くことが出来ます。
Martin Luther King, Jr. "I have a dream"
もう何度となく聴いた。
番組では伝わらない、本当の演説の魅力が満ち溢れています。
初めて聴いた時には、英語もろくに聴き取れないのに、鳥肌が立ったからね。

Sunday, February 08, 2009

瑞穂にて

2月8日、日曜日。
瑞穂ラグビー場にて、名古屋クラブのイベント・マッチに参加してきた。
タマリバでもやっているover-under matchだね。
30歳未満/30歳以上で分かれて、25分ハーフの(一応)真剣勝負。
over30が前後半ともに風上という好条件も、スタミナ不足は如何ともしがたかった。

個人的にも、久しぶりのラグビー。
爽快だったけれど、全く走れない自分自身に驚いてしまった。
相当走らないと、もう少し踏み込んだ意味での「楽しさ」には、全然辿り着かない。
勿論、ボール持って走るだけでも楽しいことは楽しいのだけれど、折角色々な仲間がいて、瑞穂ラグビー場まで貸していただけるのだから、「ラグビーを」楽しみたい。

でも、まあ今日のところは、ラグビーができたことだけで感謝かなと。
福井や徳地といった昔の仲間もいたし、遠藤や高品さんともプレーできたので。
またやりましょう。

Tuesday, February 03, 2009

敗戦の先

平成21年2月1日(日)全国クラブ選手権決勝。
駒場WMM 17-64 タマリバクラブ(12:00 K.O.@秩父宮ラグビー場)

クラブ創設6年目にして辿り着いたクラブ日本一への挑戦が、終わった。
正確には「ひとまず終わった」ということだけれど。
今シーズンのチームは、この50点差が到達点だったということなのだろう。
シンプルに、タマリバの地力が上回っていた。
勝負の土俵には、間違いなく乗った。ただ、勝利の兆しを掴むには至らなかった。
この差が重要です。1勝が遠かった学生時代を思い出すね。
でも、この差は埋められます。

自分自身は、ジャージを着なかった。
ウォーターボーイとして、ベンチサイドにいた。
土壇場でチームに貢献することができず、複雑な思いです。


タマリバには、凸がいた。
小山も北瀬も三四郎もいた。安川もいた。康治さんは相変わらずだった。
敵ながら、素晴らしいです。

Friday, January 16, 2009

living story

嬉しい。
自分とは全く違う世界を生きている友達に、途轍もない程の刺激をもらった。
全く違うとは言っても、やっぱりそこは世界だから。
おれに世界があるように、彼にも世界があって、それは多元的な、どこまで行っても別々のものなのだけれど、やはり世界ではあるんだ。

「ネットワーク」というものが、おれはあまり好きではなかった。
人脈を中心とした情報ネットワークの価値や重要性を否定するつもりはないけれど、「ネットワークこそ全て」といった風潮に対して抵抗感を持っていたんだ。
シンプルに言えば、功利的な思惑が先行するネットワーク「幻想」への抵抗。
今もその思いは変わることなく脈々とあって、もっとストレートに、もっとダイレクトに、「他者の『生』そのものへの感応」こそがすべてなのだと、それだけで充分なのだと、少なくとも自分自身はそう生きたいと思っています。

"The universe is made of stories, not of atoms."
ストーリーって、いい言葉だね。

Thursday, January 15, 2009

birth

2009年1月14日(水)2:13 a.m.
新しい家族が増えました。
前日の10時頃に陣痛促進剤の点滴を始めて16時間、分娩室の黄色のベッドの上で、小さな命が、産まれたばかりのその顔を覘かせてくれました。
小さな命といっても、3,538グラムの大きな女の子。
産声を聞いた瞬間は、とても感動的でした。

本当に大変な思いをして頑張ってくれたパートナーに、とにかく感謝しています。
今日この日から、また新しい生活が始まります。

Saturday, January 03, 2009

漬かる

随分久しぶりの更新。
暫く書かずにいたら、新しい1年が始まってしまった。
新しい1年間を通じて、もっと自分を成長させていきたい。

年末年始は、基本的にラグビーと映画を観て、本を読んでいた。
勿論、名古屋まで訪れてくれた実家の両親と食事を共にしたり、パートナーとゆっくり過ごしたりもしていたけれど、纏めて振り返ってしまうと、この3つが多かった。

ラグビーは、高校/大学/社会人を問わず、暇さえあれば観ている。
録画したが観ていなかった過去の試合も、この機会に纏めてチェックしている。
昨日も、大学選手権の準決勝2試合をTVで観戦していた。
早稲田大vs東海大(36-12)、帝京大vs法政大(36-10)共に、もう少し接戦になると思っていたのだけれど、最終スコアは予想以上にが開いてしまった。どちらの試合にも共通するけれど、セットプレーとブレイクダウンが明暗を分けた。J-SPORTSで解説していた岩渕さんの言う通りだ。

しかし、ここ数日ラグビーを観ていて思うことがある。
ずばり、高校ラグビーが面白い。大学ラグビー/トップリーグよりも面白いかも。
これは甲子園的な青春の感慨ではなくて、ラグビーとしても輝くものがあるんだ。
特に素晴らしかったのは、常翔啓光学園高校vs東京高校(7-3)のゲーム。
後半ロスタイムに惜しくも涙を呑んだ東京高校。
彼等のシャローディフェンスは圧巻だった。
まさに魂のディフェンス。凄まじい気迫と、肉体を本物の槍に変える確かな技術。
狙い込んで、瞬時に間合いを詰める。気づいた時には、突き刺さる。
ただの特攻じゃない。徹底的に訓練された選手達による、計算し尽された博打だ。

それでも、啓光には紙一重の差で勝てなかった。勝負の世界の厳しい現実。
ただ、東京高校の選手達は本当に素晴らしいラグビーを体現してくれた。
知性/信念/勇気/挑戦/気概/無心、様々語り尽くせない魅力が結実していた。
それを、後半ロスタイムに打ち破ってみせた啓光学園も、勿論素晴らしい。
清清しく闘い、散り際も見事ならば、勝ち様も見事。心から感動させてもらった。

ラグビーのことばかり書いてしまうので、映画のことも。
纏まった量の映画を一気に観るのは、本当に久しぶりのことだった。
短期間に6本観たのは、学生時代以来かもしれない。
学生時代にも、さほど多くの映画を観た訳ではないけれど。

『アキレスと亀』(北野武監督、2008年)
『鉄コン筋クリート』(松本大洋原作/マイケル・アリアス監督、2006年)
『さくらん』(安野モヨコ原作/蜷川実花監督、2007年)
『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督、1968年)
『フェリーニのアマルコルド』(フェデリコ・フェリーニ監督、1974年)
『ロイドのスピーディー』(テッド・ワイルド監督、1928年)

それぞれ思うところ多い作品だけれど、あえて書くならば『鉄コン筋クリート』。
素晴らしい映画だった。作品世界に感覚を没入させていくのに多少時間を要するけれど、ひとたび足を踏み込むと、その後はクロとシロが生きる「宝町」そのものに引力があるかの如く、松本大洋の描く世界観が観る人間の心を侵食して離さない。
もっと早く、劇場で観ておけば良かった。