11月26日、木曜日。
元世界銀行副総裁の福井博夫さんによる講演に参加してきた。
結論から言うと、とても愉快な方だった。愉快という表現は多少語弊があるかもしれないが、スピーチはとても上品ながらユーモアがあり、気の向くままに自由に話されている印象だったけれど、その指摘は随所に興味深いものがあった。
個人的に、印象に残った言葉がある。
"back to school"、もっと日本人は学ぶべきだと。
外資系企業とはいえ、入社以来ずっと国内で勤務している。社内に海外からの出向者が溢れるほどいるにも関わらず、業務上の接点は皆無に近い。また、自身が日々向かっている市場そのものもドメスティックで、ある意味で閉じた世界だ。
でも、それが今後も続くとは限らない。
自分自身のポジションや環境は、自身が変えていくしかないけれど、市場や業界そのものは、間違いなく不可逆的で抗えない大きな変化の波を受けて、否応なく変わっていくだろうと感じる。今のスタイルは、数年後にはもう成立し得ないかもしれない。
結局、学ぶしかない。
ただそれは悲壮感ではなく、義務でも強制でもないけれど。
国際機関の最前線で活躍された方のシンプルな一言は、なかなかに感慨深かった。