どちらも楽しくて、良い思い出になりました。
まずは金曜日。
この日は会社の"Open Office"に家族を招待したんだ。
毎年このくらいの時期に開催されているOpen Officeだが、参加するのは今回が初めてだった。帆南も1歳7ヶ月を過ぎて、かなり自由に動き回ったりできる頃なので、ちょうど良かったかなと思う。
名古屋事業所は規模も小さいので、子供向けの企画は2つだけだったけれど、自分で簡易プログラムを作って玩具のクルマを走らせる"ROBOLABO"は、小学生くらいの子供達が楽しそうに遊んでいた。当然ながら帆南にはまだ難しいのだけれど、プログラムの制御でくるりと方向を変えるクルマに興味津々の様子だった。その後、自席のあるフロアまで上がって、日々お世話になっている2人の秘書さんに挨拶に行くと、最初は少し緊張気味だった帆南もすぐに2人に慣れてしまって、もう大喜びで遊び回っていた。ヒトが少なくてかなり寂しい名古屋のフロアだけれど、ある意味ではおおらかな場所でもあって、こういうイベントでは、フロア全体が1つの家族のような優しさがある。そんな訳で、どこか温もりの感じられる楽しい1日になった。
そして、土曜日。
今度はあいちトリエンナーレで展開されているパフォーマンス・アートの1つ、野村誠さんの『プールの音楽会』に参加してきた。愛知芸術文化センターの近くにある富士中学校の3階建て校舎の屋上プールが、その舞台。25m、5レーンの小さなプールに100名の観客を集めて、野村誠さん率いる総勢12人のパフォーマーが5曲を「演奏」するのだけれど、なかなか楽しい音楽会になった。
クロールやバタフライで泳ぐスイマーのキックやスクロール。跳ね散る水飛沫。飛び込み台やプールの縁を叩く音。プールの中を歩きながら演奏されるピアニカやリコーダー。小さなプールの中で作り出される様々な音が集められて、1つのパフォーマンスとして構成されていく。観る方も真剣勝負といったぎりぎりの感じでは全くなくて、むしろ肩の力を抜いて、パフォーマー自身が「楽しみながら演じる」ということに重きを置いて、「楽しむ」ということ自体を伝えようとしている感じだった。
30分程度の短い音楽会だったけれど、ところどころユーモアもあって、素直に楽しみながら観ることができた。誰かが作ったゲームがなくても、お金をかけなくても、こんな些細なことでヒトは真剣に遊べるんだよ、って。
ちなみに、屋上プールというのがまた良かったんだ。
あの小さな飛び込み台。中学校のプールでさえ、飛び込み台ってあんなに低かったかなあ。そして、太陽の光をたくさん浴びて、きらきらと光り輝いていた水面。中学生の頃をもう思い出せないけれど、あの時、プールはこんなにも綺麗だったのかなあ。
なんだかとても、いい感じだった。
あの屋上のプールが。