Tuesday, August 16, 2011

SPIRIT -山中湖 #2-

山中湖合宿も2日目を終了。
IBMラグビー部の作田さん・西山さんが急遽参戦してくれたこともあって、非常に気づきの多い時間を過ごせたのではないかと思う。こうしてラグビーがつないでくれる人の縁に、心から感謝したい。

今日の練習は、全体としてみれば昨日よりもクオリティの高いものになった。2人の猛者によるところも大きいけれど、やはり選手自身が「昨日のモードを越えていかないといけない」という意識を持って臨めたということだと思う。この点では、まずは一歩ずつでも前進かなと。その上で、この日の練習全体を振り返った時のキーワードとして、真っ先に頭に浮かぶのはSPIRITという言葉だ。つまり、魂だね。

この日の午後はAvsBでのADだったのだけれど、体育会ラグビー部におけるAチームとBチームには厳然たる差があるはずだ。実際の実力云々の前に、Bチームは公式戦でジャージを着られない。チームの代表として公式戦を戦う権利を持つのがAチームであって、(決してBチーム以下の責任感とチームへの貢献を否定するものではないけれど)背負うものはどうしても違う。
Aチームである、というのはそういうことで、その一線を絶対に譲らない、あるいはBチームにとっては半歩でもいいからその一線の先に喰い込んでみせるという気概が、チームを成長させる。
そして、これこそがスピリットの生まれるポイントだ。
今はまだ、ここが弱いんだ。
スピリットがないというよりも、ごく一部の限られた人間のスピリットに、その他大勢のメンバーが依存している感じがする。自分自身の中から、内発的に生まれるスピリットが正直かなり甘いのだと思う。
例えば、現時点で何人かのAメンバーが怪我人をしているのだけれど、繰り上がってAチームにいるメンバーに、危機感が感じられない。「やつが復帰する前に俺の評価を固めてみせる」という意志も見えないし、そういう行動もしていない。2倍練習しようという気もないならば、最初からAチームのジャージを着るなよと。
Bチームには1年生も何人か加わっていたのだけれど、幾つかのシーンでは彼等のアタックに切られている。それでは通用しないよ、と身体で示してやるのがAチームの責務であり、またスピリットだろう。普通にパスをつながれて、「あの場面はどうだったか」とかはっきり言って関係ない。何でもいいからAチームの意地だけで止めてみせろよと。

ここが今の課題だね。
スピリットを他人に依存してはいけない。
それは、端的に格好悪い。
自らの意志で、闘う集団に変えていかないと。

Monday, August 15, 2011

山中湖 #1

山中湖合宿、初日が終了。
今日の総括をまとめておきたい。

まず、チームとして今すべきこと。
端的に言えばそれは、decipline(規律)という言葉が全てかなと感じている。
例えば、セット。クラブチームとの合同練習でも、先にセットできていない。普段の練習で意識づけされていないのだから当然だ。こういうのは、日常を変えない限り変わらない。ラインを1本廻したら、ジョグバックしてセットしてから休む。フィットネスのメニューでも、1本終えたら苦しくてもジョグセット。こういう基本的なポイントを変えていかないと。「意識」というのはある意味ずるい言葉で、その先の行動を隠蔽してしまう側面もあって、そこに踏み込めないのは、結局のところ弱さなんです。
セットだけじゃない。小さなことだと、練習の開始時間も緩い。決められた時間にきちんと始まっていない。合同練習の終了後をどのように過ごすのか、例えばその時間は休憩なのかチームトークなのか、といったことが厳密にコントロールされていない。コーチの立場でこちらが仕切っても良いのかもしれないけれど、基本的に正式コーチでも何でもない今の自分の立ち位置からすると、学生自身の主体的なマネジメントをやはり期待したい。

具体的なプレーでいうと、FWは中間走とスタート。接点もまだまだ甘いけれど、接点を自ら予測して、そこに到達できないことにはスキルも生きてこない。今のFWのコンタクト・スキルは正直なところ決して高くないけれど、早いセットときちんとしたスタートダッシュができれば、今のレベルでももっと出来ることはあるはずだ。
BKは、とにかく精度だね。イージーミスが多すぎる。要するに、ハーフスピードかつノープレッシャーでの練習では意味がないということだと思う。練習におけるプレッシャーを高めないといけない。これもセットと同じで、意識ひとつと言いながらも、意識だけでは変わらない。

結局のところ、全ては練習の密度なんです。