長谷部誠著『心を整える。』(幻冬舎)、読了。
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サッカーW杯南アフリカ大会で日本代表のゲームキャプテンを務めた長谷部選手。
そのサッカーへの熱意、プロフェッショナルとしての拘り、自身の持ち味を最大限に生かすための工夫、そして心のあり方。そういったものが、素直に綴られている。
目次をざっと読むだけで、何度も首肯してしまう。
アスリートとしてのレベルも拘り方も全く異なるけれど、自分自身がずっとラグビーを続けてきた中での感覚を思い浮かべながら読んでみて、「そうだよなぁ」と素直に心に沁み込んでくるメッセージが多かった。勿論、人間性はそれぞれなので、長谷部選手のスタイルが合う人もいれば、そうでない人もいるだろうけれど。
ただ、アスリートとして「パフォーマンス」に対する意識が徹底していて、全くブレがないのは、それだけでも素晴らしいことだと思う。諸々全てを「自分に紐付けて」考えている点も、とても気持ちの良い姿勢だよね。
書かれているポイントは、スポーツをする人間には非常に分かりやすい。
でも、ここで思うんだよね。
プロフェッショナルを目指すのは、ビジネスも同じだろう、って。
ビジネスだけじゃない。1人の人間として、結果に責任を負う生き方を志すならば、結局のところ目指すものは同じなんじゃないか、って。
譲れない一線を、どこに引くか。
長谷部選手はそれを、「プロフェッショナル」という一点に定めたのだと思います。
「心を整える」という表題は、彼にとってそれこそがプロフェッショナルであり続けるための必須条件だったからだと、俺はそう解釈しています。
だから必要なのは、きっとノウハウじゃない。
本当に必要なのは、自分自身の生き方に求めるスタンダードなんです。