Wednesday, February 14, 2007

権利と感謝

2月12日(月)トップリーグ入替戦(12:00K.O.@秩父宮ラグビー場)
日本IBMビッグブルー 29-29 近鉄ライナーズ

IBMにとっては、本当に崖っぷちから手繰り寄せた引き分けだった。
後半の試合展開は完全に相手のペースだったし、傍からみれば、自分たちの流れをつかむ「きっかけ」は幾つかあったはずなのに、それを自ら潰してしまって、焦燥の深みに飲み込まれていったような印象で、限りなく負けに近い引き分けだったのかもしれない。
でも、本当に良かったよね。
後半41分に最後の同点トライをもぎ取った執念と意地が、やっぱり良かった。
入替戦は結果がすべてだから。

クラブチームでラグビーを続けていると、気づかされることが幾つもあるのだけれど、昨日の試合を観て、試合後に多くの関係者や昔の仲間と話して、頭をよぎったのは「権利」と「感謝」ということだった。
トップリーグの一角であり続ける、ということは「権利」だと思う。その価値は、言葉にするまでもない。国内最高峰のリーグで、秩父宮の観衆の前で、トップレベルへの挑戦ができることの魅力は、そこらに転がっているようなものでは決してないからね。でも、権利はただでは手に入らない。与えられるものではなくて、手にするものだ。そして、それはひとりで勝ち取るものではなくて、あるいはプレーヤーだけで勝ち取るものではなくて、その背後にはとても多くの人のサポートがあるのだと思う。当たり前のことだけれど。
トップリーグという「権利」は、誰しもが手に出来るものじゃない。そして、それを支援してくれるスタッフやサポーターの厚みや深み、優しさと熱意も、誰もが享受できるものじゃない。

だから、選手はきっと、みんな幸せだろうなーと思って。
なにひとつ、当たり前のものなんてないのだから。

今シーズン、お疲れ様でした。
ラグビーは、やっぱり最高におもしろいね。