Monday, February 26, 2007

『不都合な真実』

昨日のことだけれど、アル・ゴア米国元副大統領と地球温暖化をテーマにしたドキュメンタリー映画『不都合な真実』を鑑賞した。場所は、TOHOシネマズ六本木ヒルズ。
http://www.futsugou.jp/

良い映画だったと思う。
正直に言うと、ちょっと泣けたかな。

地球温暖化への警鐘という意味では、特別に新しいメッセージはなかったのかもしれない。非常に巧みで魅力的なアル・ゴアのプレゼンテーションは、観る人間の心に訴えるものがあるが、そこで語られている内容は、多くの人間にとって、既にある程度認識している事実ではないかと思う。もちろん、実際に世界中で起こっている異常気象や氷床の溶解、干上がった湖沼の映像を突きつけられると、その傷跡の大きさであったり、問題の重要性といったことに、改めて気づかされるのだけれど。

でも、そういうことではないんだ。
この映画において、心を打つもの。それは、アル・ゴアという人間の信念。
「もう手遅れでは?」という懐疑派に応じたゴアの言葉がとても印象的だった。

「否定」はいつの間にか「絶望」へと飛躍してしまう。

彼は絶望しない。自分自身の信念に対して率直であり、常に自分が「今すべきこと」という現在の視点で語っている。地球規模の問題、大多数の人間にとって「自分自身の問題」として考えることが困難な問題に対して、あれほどストレートに、強い信念を持ってコミットメントを果たしていく、その姿こそが、本当に感動的なのだと思う。

映画の終幕において、スクリーンに浮かび上がる言葉も素晴らしい。
誰の言葉だったか忘れてしまったけれど。

あなたが祈りを信じるならば、人々が変わる勇気を持てることを祈ろう。