Monday, April 21, 2008

松岡正剛

松岡正剛さんの『17歳のための世界と日本の見方』(春秋社)、読了。
少々前のことになるけれど。

必読の1冊だね。
是非多くの人に読んでもらいたい。
氾濫する情報の波から、何をどう抜き取って、どう解釈するのか。
歴史から人間そのものを学ぶ、ということのヒントがつまっています。

戦略的思考、或いはロジカル・シンキングといったものに代表されるように、「方法論としての思考」ということが、昨今よく謳われるのだけれど、なんだか迫力がない。
一方、松岡さんの提唱する「編集工学」というスタンスには、どこか雰囲気がある。
それはきっと、松岡さん自身が体現されている「知の手法」の迫力なのだと思う。
学生への講義をベースにした著作なので、穏やかな語り口調で全編が展開されるのだけれど、その言葉の端々から滲み出す思考の深みに、感嘆してしまう。

世界史/日本史の勉強は、ある時期かなりやったんだけどなー。
宗教や民族、文化に対するごく基本的なことさえ知らないことを痛感しました。
事象/名称ではなくて、その意味するところを理解していない、ということだけれど。
歴史の学び方を知らなかったんだね。