松岡正剛著『フラジャイルな闘い 日本の行方 (連塾 方法日本)』
ようやく読了。ここ1週間近く格闘していた。
いやもう物凄い本です。松岡正剛と佐藤優は、現代日本を代表する知の巨人だね。
本書は、その松岡正剛が講じた「連塾」の第7講と第8講(最終回)。
「日本という方法(方法日本)」という言葉で、日本というものの光と影、表と裏、歴史と今、オリジナリティと普遍性、そういったものを松岡正剛流に紐解いていくのだけれど、その発散のレベルがあまりに凄まじくて、前半(第7講)を読むだけでノックダウンされそうになる。
感想なんて迂闊に書けない、といった類の1冊です。
本書の頁を手繰ってしまうと、読みたい本、聴きたい曲、観たいDVDといったものが相当に増えてしまうのは、もう間違いない。とりあえず俺は、小林正樹によるドキュメンタリー映画『東京裁判』のDVDと、ジャズピアニスト秋吉敏子さんの『孤軍』を買ってしまった。
ちなみに、松岡正剛さんの著作を読んだことがなければ、『17歳のための世界と日本の見方』(春秋社)をまず読んでみるのがお勧めです。これはもう完全に面白いので。