Tuesday, February 21, 2012

紙を折る

大切な会議がある。
その難しい舵取りを、今のチームにおけるリーダーの先輩達が担おうとしている。

俺は、陪席。発言権はない。
でも仮に権利があったとして、場を動かす言葉を発することができるだろうかと自分の胸に問いかけると、率直に言えば、今、それだけの能力はきっとない。

25人が参加する明日のために、1人で資料を刷っていく。
A3とA4が順不同に混在しているのを、1つずつ並べて、A3の用紙を折りたたみ、クリップで順番に留めていく。
紙を折っていると、どこか気持ちが整理されていくような感じもする。晩ご飯で使った食器を洗っている時の感覚に近いのかもしれない。ちょっとずつ何かが片付いて、正しいところに収まっていくような、そんな感じだ。とにかく、ほんの小さなことが資料の印象を壊してしまわないように、1セットずつ、いつもより心持ち丁寧に折っていく。なるべく角が揃うように。
あとは、ただ明日を待つばかり。

それが、今の自分の実力です。

明日の展開は読み切れないけれど、この資料に託されたものがきちんと伝わってくれれば、それこそが最高の成果だと思う。
そして、きっとそうなる。責任者として最前線に立たれる先輩達の本気と誠意をもってすれば、間違いなく思いは届くはずだ。そして、そういうリーダーがこのチームにはいるのだから、今の状況が多少苦しかったとしても、本当に良いチームだということに変わりはない。そう、恵まれている。

いつか恩返しをしないといけない。
いつか、なんて悠長なことではないのかもしれないけれど。

シナリオこそ書かなければ。
紙に図表を書くだけではなくて。
時には正論から折れる決断力を。
でもそれは、明日の紙を折った時のように繊細に。
そして、表現されない部分への想像力を。
目先のことだけに視野を奪われるのではなくて。

なんて、小さな決意表明です。