Saturday, April 14, 2007

Perth #2

4月9日、月曜日。
1人でホテルを出て、Subiacoという街に向かう。
ホテルの最寄駅から電車に乗って、15分程度のところにある街だ。

電車に乗り込んで、隣に座っていた女性に声を掛けてみる。
「Subiacoへ行きたいのだけれど、この電車でいいですか」
その女性はとても親切に、笑顔で応えてくれた。
折角なので、聞いてみる。「1枚写真を撮らせてもらえませんか」
電車の中なので多少恥ずかしそうにしながらも、彼女は写真を撮らせてくれた。
ケリーさんというこの女性の親切とフレンドリーな姿勢がとても印象的で、この時からもうひとつの方向性が自分の中に芽生えてくる。
それは、Perthに暮らす人達の表情を、とにかく写真に撮ること。

その後、帰国の途に就くまでの5日間を通して痛感することになるのだけれど、Perthという街の魅力は、なによりも「そこで暮らす人間」なんだ。人間の魅力的な姿。
例えば、市街で佇む人達の表情。
ゆったりと、生活をエンジョイしている雰囲気。
ストリートで演じる大道芸人と、彼らを取り囲む人達の笑顔。
そういったものが、とても素敵な魅力を創り出して、街全体を支配している。
そして、実際にPerthで出会った人達の殆どが、とても親切で、そしてフレンドリーだ。東京では考えられないくらいに人なつっこく、見知らぬ他人に対して優しい。
道を尋ねるとする。日本でも、聞かれれば最低限の英語で答えるだろう。
Perthの人達は、例えば視線をあちこちさせながら通りを歩いていると、「バス停を探しているんですか?」と問いかけてくれたりする。自分自身で説明出来ない場所を尋ねられた時に、ガイドできる人間を探してくれようとする。感覚的なものだけれど、この差は随分大きいように思う。とても、人間的だよね。

話を戻すけれど、Subiacoの駅を降りると、歩いて15分程のところにある公園、キングスパーク(Kings Park)に行った。Perth Cityの南西側に位置する有名な公園で、スワン川を挟んだ高台からPerth市街を一望できる絶好のスポットになっている。

この日は復活節(Easter Monday)という祝日で、複数の家族・友人達が公園でピクニックをしていた。そんなことも知らずにおれは、あるおじさんに声を掛けたのだけれど、そのうち彼の奥さんが登場して、「ジャパンからの客だ」と言い出して、気づいたらピクニックに混ざっていた。おばさん連中にワインを一杯勧められて、30分程度のことだけれど、一緒に時間を過ごした。滞在期間中、とても嬉しかったことのひとつだ。

その後、キングスパークからの眺望を一通り楽しんだ後、一旦市街に戻ると、今度は電車で30分程南下していった先にある港町、フリーマントルへと向かう。
フリーマントルには、E倉庫マーケット(E-shed Market)、フリーマントルマーケット(Fremantle Market)という2つのマーケットがある。どちらも休日・祝祭日しか開催していないので、ちょうど良い機会と思い、1人で散策していく。マーケット自体は特別なものではなかったけれど、海に面したE-shed Marketのオープンテラスで何も考えずに寛ぐのは、とても気持ちの良いものだった。

もうひとつフリーマントルで面白かったのは、大道芸だ。
中心部を走る大通りで、何人もの大道芸人が路上パフォーマンスを演じていた。
英語を理解できれば、おそらくもっと楽しかったんだろうと思う。それでも、観ているだけで十分に面白かった。ジャグリングだったり、パントマイムだったりね。
結構な人数がパフォーマーを取り囲んで輪を作り、通りに面したレストランの2階席のお客さんも身を乗り出して、気づいた頃には、通り全体に一体感が醸成されていく。英語を理解できないおれが聞いていても、MCのイントネーションや観衆との掛け合いは非常に巧みで、即興性・ライブの魅力を感じさせる。
子供は特にそうだけれど、観る側の乗っかり方もとても上手だよね。演じる側だけでなく、観る側も一緒になって、お互いで楽しい空間を創っていくようなことが、慣習的に得意なのかもしれない。
そんな訳で、夕暮れ時くらいまで、ずっと大道芸に観入ってしまっていた。

楽しかった。
朝から晩まで歩き廻って、ちょっと疲れてしまったけどね。