Friday, June 28, 2013

わずか5文字で、できること。

ささやかだけれど、書き残しておきたいことを。

1日の仕事を終えて、いつものように田園都市線に揺られながら、およそ1時間。
20:30を過ぎたくらいに青葉台に到着すると、まずは神戸屋のタイムセールでケーキを2つ買って、それから駅前のロータリーでバスを待っていた。買い物にちょっと時間がかかってしまって、ちょうどバスが発車した直後だったので、次のバスを待つ並び順は、トップバッターで。

ベンチに腰掛けて5分くらいかな、次のバスがすぐに来て。左手のケーキが傾かないように気をつけながら、運転手さんしか乗っていないそのバスに最初の乗客として乗り込むと、PASMOで支払いを済ませて後方のシートに向かっていったんだ。

その時、後ろから声が聴こえてきた。
「こんばんは」
それは、俺の次に並んでいた2人めの乗客が、運転手さんにかけた挨拶だった。

ただ、それだけのこと。
でも、その何気ない自然なひとことが耳に飛び込んでくると、なぜだか俺まで気持ちが晴れやかになり、そして次の瞬間、自分がおそらくは無表情のまま、言葉ひとつもなくPASMOを通していたことが恥ずかしくなった。

素敵な、いい声だったなあ。
運転手さん、きっとすごく嬉しかったんじゃないかと思う。直接語りかけられた訳でもない人間も、心の曇りをさっと拭き取ってもらったような気持ちになったのだから。