Friday, June 14, 2013

今更ながら、ウェールズ戦。

今更ながら、ラグビー日本代表のウェールズ戦を録画観戦した。
日本代表 18-22 ウェールズ代表(6/8、近鉄花園ラグビー場)

世界ランキング5位のウェールズを相手に、後半20分頃までは常にスコアで先行する展開。最終的には惜しまれる敗戦となってしまったけれど、非常に良いゲームだった。まあ、このクラスの相手はそう簡単に勝たせてくれないものだと思っているけれど・・・。それにしても、惜しかった。

こうした紙一重のゲーム展開に持ち込めたのは、ディフェンス局面においてジャパンの規律(Decipline)が終始乱れなかったことが大きい。ディフェンス網を一瞬にして寸断されるような致命的な綻びは、80分間を通じてほぼ見られなかった。ブレイクダウンのプレッシャーも有効に機能していて、カウンターラックからのターンオーバーにも何度か成功している。これは間違いなく収穫だと思う。バックロー、センターに入った4人の外国人選手が、このあたりのバトルでは獅子奮迅の活躍を見せていた。ここにマイケル・リーチが怪我から戻ってくると、更にチームとしての厚みが増してくるのではないかと思う。

さて、ウェールズとのテストマッチは、もう1戦残っている。
今週末の6/15(土)、秩父宮に場所を移しての再戦。ジャパンにとっては、歴史的勝利をかけたチャレンジになる。俺自身は残念ながら秩父宮に足を運ぶことができないので、勝手に展開を予想してみよう。いや、展開というよりも、ジャパンのアプローチを。

ジャパンのアタックは、SHからパスを受けたファースト・レシーバーがそのままコンタクトに持ち込むフェーズが圧倒的に多い印象だ。SOに入っている立川選手は非常に優れたパサーだけれど、自身で強気に持っていくシーンも少なくない。パスする場面でも、大半は立川選手からのワンパスまでで、SOを起点に2つのパスが続く場面は限定的だ。これに加えて、ジャパンがCh0-1のアタックでシークエンスを重ねる頻度がそれなりに多いことを考えると、ウェールズとしては、外側のディフェンスラインを早めに押し上げても大丈夫だと判断するような気がする。実際、6/8の第1戦でもウェールズがシャロー気味に鋭くラインを押し上げてくるシーンが幾つか見られて、それらは有効に機能していたと思う。ジャパンからすれば、「やむを得ず、インサイドに潜らされた」という感じだろうか。

ただ、ジャパンのランナーは小さな縦方向のギャップを狙っていて、特にボールキャリアーの外側のマークが多少飛び出してくれると、インサイドのプレッシャーを避けながらブレイクコースを取れるので、ウェールズとしては、そこだけにフォーカスしてディフェンスラインを組めばいい。具体的に言うと、キャリアーの正面から1つ外までは、出足の揃いをより意識した守り方を取ってくるのではないかと思う。

そして、ブレイクダウン。ここは第1戦以上にプレッシャーをかけてくるだろう。第1戦でもラスト10分間のコンテストは、集中力と地力で優位に立ってきて、それが結果的にウェールズのゲーム支配力になっていた。第2戦は、キックオフ直後からその意識で臨んでくると思う。ここは覚悟しないといけない。キックゲームをうまく進めて、エリアで優位に立てば、あとは外よりもインサイド、そしてブレイクダウンだ。ウェールズからみると、こういう展開を取ってくるような気がする。いやまあ、とはいえ世界ランキング5位のウェールズなので、あまり相手のことなど意識せずに、「自分達のスタイルを完遂すればいい」というシンプルかつクールな判断しかないのかもしれないけれど。

対するジャパンはというと、結果的に戦術レベルではほぼ変わらないアプローチになるのかなと思う。結局のところ、ブレイクダウンは戦うしかない。相手がどういうディフェンスラインで来るにしても、ジャパンはジャパンのシェイプに拘っていくしかないような気がする。ただ、個人的な印象だけでいえば、ディフェンスライン裏へのチップキックをもう少し増やしてもいいのかなとは思う。第1戦では、アドバンテージをもらっている場面でのみ試みていて、結果的にそれはほとんど機能していなかったのだけれど、相手を走らせる意味でも、アタックオプションを広げて的を絞らせない意味でも、面白い選択肢になるのではないだろうか。ちなみに、WTBの福岡選手がなんとなくバウンド運を持っているように感じられるのも、プラス要素の1つかもしれない。

いずれにしても、肝はブレイクダウンになりそうだ。