随分書いていなかったので、書き方を忘れてしまった。
なんでもそうかもしれないけれど、日々続けていないことはすぐに出来なくなるね。
銀座の本屋で写真集のコーナーをふらついていたら、一冊の本が目に留まった。
写真家の森山大道さんの『昼の学校 夜の学校』という対話集。
森山大道という写真家に興味を持っていたことあって、何気なく手にとってみたのだけれど、その帯に書かれた言葉がとても印象的だったんだ。
『量のない質はない、ただもうそれだけです。』
どきっとした。同時に、なんだか嬉しかった。そしてなにより、凄いと思った。
写真だけじゃない。洪水のように押し寄せる情報の波を受けて、方法論と効率ばかりが語られる世界そのものへのアンチテーゼのようで、言葉の迫力に思わず息を呑んでしまった。自分の身体で、眼で、手足で、とにかく世界にぶつかってきたのだというその静かな気概が、その言葉を通しておれ自身に飛び込んでくるような感覚だった。
あー、おれも撮ろう。もっとたくさん。
撮りたいと思った瞬間に必ずシャッターを切れるように。
そして今度本屋さんに行く時は、あの本を絶対に買おう。
今日はアラーキーの写真集を買ってしまったので。