Sunday, August 07, 2005

光の粒とモザイク

昨晩から、パートナーが38.5℃の熱を出して寝込んでしまった。
氷嚢で頭冷やして、横になって、水分をこまめに摂取して、一晩寝たら体温はぐっと下がったので、とりあえずほっとしている。

でもさ、熱って判断が難しいよね。
うちのパートナーは、普段から病気のことを調べるのが好きなようで、TVやインターネットでまめに知識を詰め込んでいるのだけれど、熱を出して、ベッドに横になっている状況でも、しんどそうな顔をして言うわけ。

「『急な発熱』でインターネット検索して」

実際に検索してみたけれど、「急な発熱」の原因として考えられる病気なんて、それこそ数え切れないほどあるんだ。とてもじゃないけれど、素人のおれに判断できるものではない。幸いなことに、おれの母親は看護婦をしているので、電話でいろいろ確認することは出来るけれど、母親にしても実際に症状を診られる訳ではないし、初期症状だけでは判断に限界があるよね。

おれなんかは、水分と栄養をきちんと摂って、ちゃんと寝れば熱は下がると基本的に思っているので、「原因が分かっても治る訳じゃないので、とにかく寝たら?」って言うのだけれど、彼女はどうしても調べたいみたいで。
翌朝になって、若干熱が下がって楽になると、もう自分でネット検索をしていて、「急な頭痛」「胃痛」「押さえる」なんてキーワードを入力している。「『押さえる』ってなに?」と聞くと、「下腹部を押さえた時に、胃に痛みが出るんだ」なんて説明してくれて。
すごい執念だよね。
やっぱりおれは、寝れば治ると思うんだけどさ。

でも、今回のことで思ったこともある。
パートナーの病気について、おれは「おれ基準」で判断しがちだなって。
(別に病気に限った話ではないかもしれないけれど。)
そもそもおれは、あまり病気をしない方で、病院というやつも好きじゃないので、基本的には自然に治るのを待つようにしている。それが風邪のような軽度のものならよいのだけれど、例えば、本当に救急車を呼ばなければいけないような場合には、もしかしたら判断がひとつ遅れてしまうかもしれない。熱ひとつ考えてみても、それが本当は何の兆候なのかは簡単には判断できないからね。
人間の自然治癒能力はかなりのものだと思っているけれど、そのことを過信してしまうと、重要な場面での判断が微妙にずれてしまうかもしれないね。

熱は下がったとはいえ、パートナーには今日も1日、ゆっくり横になってもらった。
CDを聴きながらベットに寝転んでいたら、光の粒とモザイクが見えた、って。
CDが喚起したのか、病気が喚起したのか分からないけれど、体調が完全に戻ったら、そのイメージを描いてもらおうかなと思っています。