Thursday, March 20, 2008

シャロー

「心の主導権」
今日、最も心に残った言葉だ。

早稲田大学OBで、元ラグビー日本代表CTBの横井章さん。
大西鐵之祐監督率いるジャパンの主将を務めたパスの名手だ。
その横井さんが、東大ラグビー部の臨時コーチングとして、駒場に来てくれた。
コーチングは、3/19-20の2日間に渡って行われたのだけれど、おれは2日目の3/20(木)だけ参加させてもらった。

横井さんの名前は、学生時代の恩師である水上さんから何度も聞いていた。
現役時代は「パスの名手」として名を馳せた日本を代表するセンター。
指導者としても、京都成章高校のコーチとして伏見工を撃破し、同校を花園出場へと導くなど、数々の実績を持つ名コーチだ。
その横井さんが、東大ラグビー部の学生に何を語ってくれるのか。
ずっと楽しみで仕方なかった。

この日は生憎の雨だったこともあり、大学の教室でのレクチャーとなった。
午前/午後の2回に分けて、映像を交えながら、セッションが進められた。

まず驚いたのは、横井さんが現役として出場している当時のジャパンのVTRだ。
「伝説のシャロー」というものを、初めて映像として見せてもらった。
狂ったように鋭く早いプレッシャーは尋常じゃない。強豪国とのテストマッチで、相手SHからのパスを受けたSOを、ジャパンの選手はツメ切っていたからね。
個々のプレッシャーの鋭さもさることながら、チームとしての徹底力も凄い。
次から次へと湧いて出てくるタックラー。
明確な意図を持って、緻密に構成されたシャローなのだということがよく分かる。
そして、伝説に違わないパス。
絶妙の間合いでパスが放たれた次の瞬間、横井さんは倒され、隣の味方は見事に生かされている。スペースにボールを置いてくるような、柔らかいパス。
本当に凄かった。

セッション自体も非常に興味深かった。
学生時代に水上さんから教えてもらったラグビーそのものだったね。
特別なことを言っている訳ではないのだけれど、すっと腹に落ちる。
論理を貫く原則が明確で、とても分かりやすかった。

「心の主導権」は、今回のセッションの中で繰り返し発せられたメッセージだ。
ラグビーを考える上で、横井さんは常に「心の主導権」を念頭に置いている。
相手陣内でPKのチャンスを得たとする。
ゴールを狙うのか。タッチに蹴り出して、LOモールからトライを狙うのか。
正解はないけれど、横井さんは「心の主導権」を考える。
3点を先行することで得られる優位は勿論あるだろう。しかし一方で、敵陣深くで攻め続けることの優位だってあるかもしれない。ゲームを支配する為の選択というのは、その時の試合の状況や彼我の能力等によって考え方は様々だと思うけれど、判断の根拠として「心の主導権」を据える姿勢に、非常に新鮮な感覚を覚えた。

こういう部分にこそ、横井ラグビーの本質があるのかもしれないね。

Monday, March 17, 2008

性格

3月16日、日曜日。
名古屋での研修を終えた母親が、八事の新居に遊びに来てくれた。
パートナーと3人で話していて、子供の頃のことが話題になったんだ。
おれは子供の頃、「宿題」はやるけれど「自主学習」は一切やらなかったらしい。
小学校の頃の担任の先生も呆れていたそうだ。
自主学習をしてくると貼れるシールがあったのに、全く溜まらなかったみたいで。
自分自身では覚えていないんだけどね。

とにかく、好きなことしかやらないんだね。
いまだに基本的な性格は変わっていないような気もしてしまいます。

新しい環境

3月15日、土曜日。
名古屋大学ラグビー部のグラウンドに初めて足を運んだ。
名古屋での練習環境を探そうと思って。

昨シーズンの1年間は、コーチとして東大ラグビー部に携わってきた。
ラグビーを通じて学生と向き合う作業は、とても楽しく、貴重な体験となった。
名古屋への転勤で、彼等とグラウンド上で接する機会は限られたものになってしまうけれど、今シーズンも出来る範囲で、学生との接点を継続していくつもりだ。

でも、とにかく生活の拠点は名古屋に移ったのだから、新たな土地で、新たな環境を探していこうと思っていたんだ。駒場WMMで迎える今シーズンの公式戦の為にも、自分自身のコンディションを作っておく必要があるしね。
実は、転勤が決まった時に、すぐに思い浮かんだチームが2つあるんだ。
1つは名古屋クラブ。全国クラブラグビー選手権にも出場経験のあるチームだ。
そしてもう1つが、名古屋大学ラグビー部。
東大ラグビー部とは定期戦での交流があって、馴染みのあるチームなんだ。

もう2週間ほど前になるけれど、名古屋クラブの練習には顔を出させてもらった。
バイスキャプテンの服部君を宋から紹介してもらって。
結論としては、とても楽しかった。
2時間程度の練習にたった1度参加しただけで、このクラブが好きになった。
ラグビーが好きな人間が、自分自身の自由な意志で、自然と寄り集まっているという雰囲気を、ものすごく感じるチームだね。日程が合えば、今後も参加するつもりだ。
ただ、おれにとっての難点は、土曜日の練習がないこと。
その分、水曜日/金曜日にも平日練習をしているのは素晴らしいけどね。
もう1つは、自分自身が車を持っていないこと。
練習場所によっては、車がないと参加しづらいことも多いみたいで。

さて、もう1つの候補として考えていた名古屋大学ラグビー部。
東大ラグビー部との定期戦を見ているので、おおよそのレベルは分かっている。
トップレベルのラグビーとはいかないけれど、学生は一生懸命で、よく走るからね。
コーチとしてではなくて、プレーヤーとして、一緒に練習させてもらうことが出来れば、学生と触れ合う良い機会になるし、自分自身のトレーニングにもなると思って。
更に、名古屋大学のグラウンドは、八事から自転車で行ける距離なんだよね。
2年ほど前に人工芝化されたそうで、練習環境としては申し分ない。
そんなことを勝手に考えながら、飛び込みでグラウンドに足を向けてみたんだ。

自転車に乗って、パートナーと2人でグラウンドまで出掛ける。
綺麗な人工芝のグラウンドで、沢山の学生が練習をしていた。
この日はちょうど高校生との合同練習で、基本プレーの確認が中心だったね。
自分自身は練習には参加しなかったけれど、見ていて楽しかった。

暫く練習を眺めていると、知った顔を見つける。
先日、名古屋クラブの練習でお会いした福嶋さん。
名古屋大ラグビー部のヘッドコーチをしている星野さんにも挨拶させてもらった。
その後、可愛らしいマネージャーの大野さんを紹介してもらって、今のチームの状況を教えてもらったり、キャプテンでCTBの中村君に簡単に挨拶させてもらったりして。
1時間もいなかったけれど、ラグビーを通じて、また新しい出会いがあった。

コーチとしてではなく、プレーヤーとして、名古屋でも学生とバトルしよう。
来週末の練習から、早速参加してみようと思っています。


ちなみに肥後さん。
名経大の練習にも必ず参加させてもらいますので。

Wednesday, March 12, 2008

ラグビーマガジン

ラグビーマガジン4月号に、所属している「駒場WMM」の特集が掲載されてます。
"Spotlight on team"(p64-65)という記事です。
書店に並んでいるので、是非読んでみてください。
http://www.sportsclick.jp/magazine/rugby/0804/index.html

Sunday, March 09, 2008

京都

週末を利用して、パートナーと2人で京都に出掛けてきた。
恥ずかしながら殆ど日本の名所旧跡を訪れたことがないので、とても新鮮だった。
書きたいことは沢山あるのだけれど、また時間がある時に。

それにしても、清水寺境内にある随求堂の「胎内めぐり」は、かなり凄かったね。
暗闇があれほど深くて怖いとは思わなかった。

新しい住処



随分遅くなったけれど、引越が無事に完了した。
2月21日(木)に移ってきたので、やっと2週間くらいかな。
まだ落ち着いた感じはないけれど、少しずつ「生活」が始まった感じがするね。
名古屋に移って、部屋に光が入るようになったので、パートナーは喜んでいます。

折角部屋が広くなったので、今までずっと欲しかったものを、遂に買ったんだ。
それが、この懸垂台です。
ヨガマットも買ったので、名古屋で肉体改造しないとね。

Thursday, February 14, 2008

考えるヒント

最近、小説を読んでいない。
なので、本当は小説のことを書きたいのだけれど、実用的な書籍のことを。

小宮一慶著『「1秒!」で財務諸表を読む方法』(東洋経済新報社)、読了。
この手のタイトルの書籍はあまり好きではないけれど、これは非常に面白かった。

読んでもらえば分かるけれど、「1秒で読む」というのはつまり、「(1秒という)限られた時間の中で、いかに数字を読み解くか」ということ。つまり、財務諸表に記載された数字に意味づけを行い、読み解く上でのプライオリティを与えていくんだよね。

読み物として十分に面白いけれど、作品全体を貫徹している著者の思考プロセス、或いは論理の根拠を辿っていくと、非常に有意義だと思う。「考える」という作業には一定のプロトタイプのようなものが成立し得る余地があると思うのだけれど、こういう著作の中には、そのヒントが隠れているような気がするよね。

本当に重要なのは、そこから先なんだけどね。

Thursday, February 07, 2008

スタイル

名古屋で業務を始めて1ヶ月。
営業という職務は変わらないけれど、全てが初めてのことで、若干戸惑っている。
担当のお客様が変わったことは勿論だけれど、ワークスタイルが全く違うんだ。
東京では3人チームで営業活動をしていたけれど、此処では1人だからね。

戸惑っている、というのは「何をすべきか分からない」ということじゃない。
動き方を変えなければいけない、ということを日々痛感している、ということ。
「すべきこと」に正解はないのだから、きっと自由に動けばいいんだ。

今まではチームの誰かが考えてくれていたこと、というのが本当に沢山あるんだ。
1人になると、そういった「周辺の厚み」とでもいう存在の大きさを感じるよね。
名古屋では、他の誰でもなく、自分自身がその溝を埋めていかなければならない。
簡単なことではないけれど、やりがいがあるよね。

自分のスタイルというのはきっと、こんなことから始まるのかもしれないね。
そんなものを自分が持てるのかどうかは分からないし、自分のスタイルを確立したいという思いを強く抱いている訳ではないのだけれど、でも何かを掴みたいよね。
格好良いものでなくてもいいから、この場所で。

Wednesday, January 30, 2008

変わるチャンス

随分久しぶりの更新。
なんだか文章の書き方を忘れてしまったような感じがします。

新しい1年が始まって、もう既に1ヶ月が経とうとしているね。
この1ヶ月間、本当に様々なことがあって、いまだ激動の只中といった感じだ。

まず、名古屋に転勤になった。
本当に突然のことで、昨年末に転勤を告げられた時には、とにかく驚いた。
正確に言うと、自分のことなのに、自分自身にきちんと落とし込めないような感覚。
ショックという訳ではなくて、その意味するところを「実感」できなかったんだよね。

新年早々、パートナーと2人で新しい住処を探した。
ちょっとしたトラブルもあって、結局は東京~名古屋間を2往復することになってしまったけれど、最終的には、納得できる良い物件を見つけることが出来た。
八事という街にある、なかなかお洒落なテラスハウス。
唯一の難点は、即入居可能な物件じゃないってことだね。
2月中旬まで引越が出来ないので、暫くはオフィス近辺のホテルで暮らします。

名古屋への転勤に伴い、当然ながら業務内容も変わった。
営業職ということは変わらないけれど、担当エリアが変更になった訳です。
今までお世話になったお客様にご挨拶をして。
自分を支えてくれたチームの皆様にご挨拶をして。
そして、新しく担当させていただくお客様に、新任としてのご挨拶をして。
この1ヶ月間は、それだけであっという間に過ぎていった感じだ。

こうして自分の周囲の環境は、この1ヶ月で全く新しいものに変わっていった。
引越も終わっていない今は、まだ落ち着いた感覚もないね。
今まさに変化している。変化の途上といった感じだ。新しい生活のリズムが出来て、日常が安定してくる為には、もう暫く時間が必要なのだと思う。

でもね、この環境の変化はきっと、自分にとって最大のチャンスなんだ。
自分の意志とは関係なく、変わる為のきっかけを与えてもらったのだから。
きっと自分は、変わらなければいけない時期に来ていたんだ。
仕事のみならず、様々な意味でね。
今に安住するのは簡単。常に変わろうとし続けることは容易じゃない。
環境変化に適応する為に「変わらざるを得ない」というのは、ある意味では恵まれているのかもしれないよね。ポジティブな変化を創り出して、成長するチャンスだ。

今年は成長してみせます。
名古屋に寄ることがあったら、遊びに来てください。

Monday, December 24, 2007

入替戦

駒場WMMの今シーズン最終戦。
東日本トップクラブリーグへの昇格をかけた入替戦に臨んだ。

12月23日(日)緒戦。
駒場WMM 14-0 新潟アイビス(14:00 K.O.@駒沢補助グラウンド)

12月24日(月・祝)決勝。
駒場WMM 32-17 サッテツクラブ(12:30 K.O.@駒沢補助グラウンド)

きちんと2連勝して、来シーズンの東日本トップクラブリーグ昇格をものにしました。
試合会場に足を運んでくれた皆様、本当にありがとう。
新さんと宋が5年前から思い描いてきたステージに、ようやく辿り着いたね。
ゼロからチームを創り上げた2人には、ひとまずはお疲れ様と言いたい。
そして、今シーズンが始まる頃に、自分を強く誘ってくれたことにも感謝しています。
良い経験をさせてもらいました。


まあでも、ゲームそのものは決して良くなかった。
もっと安定したゲーム運びで、きちんと勝てるレベルの相手だった。
やっぱりベーシックが足りないよね。勿論、まずは自分自身だけれど。
試合後、FWの核として安定した活躍をしていたNo.8の山崎選手とも話したけれど、「基本」がないと、ラグビーそのものが面白くなってこないような気がする。
相手DFを突破する。タックルが決まる。綺麗なパスが通る。
それはそれで楽しいけれど、ラグビーの面白さは、もう少し先にあるはずなんだ。
WMMでのラグビーは、もっと楽しいものになると思うんだけどね。

そんな訳で、もうこの試合のことは忘れました。
来シーズンに向けて、ベーシックトレーニングしていきます。
若手には負けたくないので。

Sunday, December 23, 2007

忘れない執念

12月23日、日曜日。
2007年度の東京大学ラグビー部の最終戦、京都大との定期戦が行われた。

東京大A 15-73 京都大A
東京大B 25-5 京都大B

このゲームをもって、2007年度のシーズンは終了した。
今シーズンでラグビー部を去っていく4年生のみんな、お疲れ様でした。
自分自身は、駒場WMMでのゲームが重複してしまい、学生の最終戦をグラウンドで観ることが出来なかった。1年間コーチとして付き合ってきたチームの集大成なので、駒場のグラウンドに居てあげたかった。学生の皆には申し訳なかったです。

惨敗のラストゲーム。悔しかっただろうと思う。
でも、悔しさなんて、すぐに忘れるからね。
本当に悔しくて、来年借りを返したいと思うならば、忘れない執念が必要です。
ずっと悔しさを忘れないというのは、とてもしんどいことだけれど。

来シーズンは、もっと強くなろう。

Tuesday, December 04, 2007

MAGNUM

12月1日(土)の練習後、パートナーと映画を観に行った。
ずっと公開を楽しみにしていたドキュメンタリー・フィルム。
『MAGNUM PHOTOS マグナム・フォト 世界を変える写真家たち』

ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デビッド・シーモアの4人によって60年前に創設された、世界を代表する写真家集団「マグナム」。
その内情と、60年を経て次なる舞台へと向かう彼らの思いが垣間見える映画だ。

非常に興味深かった。
マグナムのメンバーは、写真に対する己の立ち位置を明確に意識している写真家ばかりで、彼らの語る言葉はシンプルでありながら、写真というメディアの可能性を考え抜いていることを、写真家として生きる姿勢を、しっかりと感じさせるものだった。

また、彼らが実際に撮影に臨む姿を収めたシーンもあったのだけれど、それがまた良かった。単純に「すごいなー」って。被写体とコミュニケーションを取りながら、大胆に、素早く、連続してシャッターを切っていく。
特別なことは何もない。当たり前のことなのだけれど、難しいことだと思う。
プロフェッショナルとしての彼らのそうした姿は、なんだかとても洒落ていた。

この映画を観て、マグナムが一枚岩ではないことは分かった。
様々な写真家がいて、写真への対峙の仕方は人それぞれだと、明確に理解できた。
でも、揺るぎない共通項だってあるのかもしれない。
ひとつ言えることは、アンリ・カルティエ=ブレッソンのラストシーンを見てしまうと、写真家集団「マグナム」が創り出していく今後の写真表現が、新たな地平を切り開くものであってほしいと思わずにはいられない、ということです。

Sunday, November 25, 2007

東日本制覇

11月24日(土)、東日本クラブ選手権大会 準決勝。
駒場WMM 27-20 ツクバリアンズ(12:40 K.O.@熊谷ラグビー場 Bグラウンド)

東日本クラブ選手権における、おそらく一番の難敵。
なかなか思うようにいかないゲームだったけれど、なんとかものにしました。

タマリバとの差はどこだろう。
昨シーズン、タマリバ時代に対戦した時には、88-7で勝っている相手だからね。
ツクバリアンズには新たに外国人CTBも加わっていて、当然ながら昨年のチームと単純な比較はできないけれど、今年対戦しても、多分タマリバは圧勝するだろう。
この差を埋めないとね。
まずは、簡単に3トライを失ってしまったディフェンス。
自分自身、トライに繋がるタックルミスが1本あった。これをゼロにしないとね。
そして、当然のことだけれど、フィットネス。
「後半に走り勝つ」と言いながら、先に足が止まったのはWMMだった。
タマリバをイメージして考えてみると、1人ひとりのプレー回数と、プレーの切り替えにおける反応で、残念ながらWMMはかなり劣っていると思う。
不必要な反則や、勿体ないキックも多かった。
苦しい時間帯に、チームとして弱気になっていた証拠だ。

試合終了後、みんな冴えない表情だった。
同じようなことを、きっと皆が感じていたはずなんです。
課題が沢山見つかったので、今後の練習に目標が出来て、ある意味良かった。
もっと強くなりましょう。

翌日の11月25日(日)、同じく熊谷で決勝戦があった。
自分自身は所用で欠場だったのだけれど、WMMは紫波オックスを64-17で降して、東日本クラブ選手権の優勝を決めてくれた。
クラブという枠ではあるけれど、東日本制覇です。

ナイスゲーム。

Saturday, November 24, 2007

ラストゲーム

11月23日(金・祝)、対抗戦Bリーグ最終戦。
東京大 21-23 一橋大(14:00 K.O.@国立グラウンド)

2007年度シーズンの最終戦は、非常に残念な結末だった。
一橋大の選手たちの方が、勝ちたい気持ちが強かったということだと思う。
彼らもこの1年間、4年生だったら4年間、きっと一生懸命にやってきたんだからね。

コーチとしては、勝たせてあげたかった。
言い訳ではなく、実力で劣っていた訳ではなかった。はっきりと、勝てる相手だった。
それ故に、コーチとしての責任を感じています。

学生時代の恩師、水上さんに翌日会って、シーズンの総括を伝えた。
チームは生き物だ。良い経験したね。
水上さんはそう言ってくれたけれど、4年生にはラストシーズンだったからね。

もっと出来ることがあったんだろうなー。

Sunday, November 11, 2007

明学戦

11月11日(日)、対抗戦Bリーグ第6戦。
東京大 31-0 明治学院大(14:00 K.O.@駒場ラグビー場)

ディフェンスが安定していて、総じて良いゲームだった。
残念ながら入替戦への出場は、前節で上智大に敗れたことで絶望的になってしまっていたのだけれど、来年に繋がっていくゲームになったと思う。

今日のディフェンスをベースラインにしていかないとね。
ディフェンスは東大ラグビー部の生命線。
今日の出来は良かったけれど、彼等はもっと出来るはずだから。
残された試合はあと1つだけとなったけれど、もっと激しく、もっと反応を早く。
そして、最高のゲームにしよう。

Tuesday, October 16, 2007

LOST

10月14日(日)、対抗戦Bリーグ第4戦。
東京大 5-78 立教大(14:00 K.O.@立教大学グラウンド)

完敗。
対抗戦Bリーグにおいて頭ひとつ抜け出している存在の立教大に本気で対抗すべく、戦略を周到に練り込み、1週間かけて徹底を図り、強い決意で臨んだ今シーズン最大の挑戦だったけれど、残念ながら歯が立たなかった。

1年間で積み上げてきたものの違いを、悔しいけれど突きつけられてしまった。
試合終了直後にも、立教大の選手は練習をしていたけれど、それだけではない。
ひとつひとつのプレーの中に、日々の練習量の差が出てしまった。
でも、本当は1年間の差ではなくて、昨シーズンまでの5年間をAリーグで戦い抜いた経験も含めると、もっと大きなところにも彼我の差はあるんだよね。

ただ、それは戦う上での前提。
東大は、悔しいけれどチャレンジが足りなかったのだと思う。
戦略だけで埋められるほど甘くはなかったね。

まだ、対抗戦は3試合残っている。
全部勝って、最後まで入替戦出場に望みを繋いでいこう。
でも同時に、来年のこの日への挑戦が、また今日から始まるんだ。
現時点で、立教大と東大の間にある厳然たる地力の差。
あるいは、チームとしての経験や自信、勝利へのこだわり。
そういった全てを覆すだけの揺るぎない根拠を、今日からまた始まる練習を通じて、自分達自身の中に確かに積み上げていくことでしか、道は開けないからね。

残りの3試合は、絶対に負けません。

Sunday, October 07, 2007

敗戦の先

10月7日(日)、対抗戦Bリーグ第3戦。
東京大 13-41 学習院大(14:00 K.O.@駒場ラグビー場)

悔しすぎる敗戦。
選手のみんなは一生懸命、ひたむきにプレーしてくれた。
練習してきたことを信じて、素晴らしいディフェンスを幾度となく見せてくれた。
でも、どうしてもゲームの流れをつかめなかった。

勝たせてあげたかった。
でも、勝負の世界は残酷で、彼等が今戦っているのは、そういう場所だからね。
学習院大のメンバーも春から必死で頑張ってきたんだよね。
ここ数年負け続けている東大が底力で上回るには、まだちょっと足りなかった。
でも、シーズンはまだ半ばだから。この経験から強くなっていけばいいんだ。

残されたゲームは4試合。とにかく前を向いて進んでいくしかないね。
次は1週間後、相手は対抗戦Bリーグのトップ、立教大です。
最高のチャレンジをしよう。
ゲームプランを徹底的に練り込んで、最大限の準備をしよう。
勝利を掴むためにね。

Wednesday, September 26, 2007

rhythm of shout



パートナーの新作。
感動の公演から2日。心への響き方は人それぞれだね。
様々なインプットが視覚的なイメージへと収斂されていく生活も、楽しそうです。

Tuesday, September 25, 2007

憑依のタップ -熊谷和徳

昨年の4月以来、約1年半振りとなるタップ鑑賞。
ずっと楽しみにしていた熊谷和徳のソロ公演『TAP SOLO』を観に行った。
場所は、東京国際フォーラムのCホールね。

熊谷和徳のタップをライブで観るのは、今回が2回目となるのだけれど、前回の公演が「コラボレーション」に軸足を置いたパフォーマンスだったのに対して、今回は完全なるソロ公演だ。それがチケットを取りたいと思った最大の理由でもあるのだけれど、「ソロ」という形式こそが熊谷和徳という1人のタップダンサーを特別な存在たらしめるのだという確信めいた思いがあって、タップダンサーとしての彼の魅力が純化され、昇華していく瞬間に思いを巡らせながら、この日を待ち望んでいたんだ。

そんな熊谷和徳のタップ・ソロ公演。
そのパフォーマンスは、期待に違わない本当に素晴らしいものだった。
約1時間半の公演で彼は、その独自の世界観で完全に観衆を呑み込んだ。

ここから先は、完全におれ自身の勝手な解釈になるのだけれど、今回のソロ公演の全体を振り返ってみた時に、おれとしては、全体を貫く1つの大きな流れを感じた。
最初はその流れを、ある意味で脚本的なものと受け止めていた。つまり、タップを1つの媒体と捉えて、その枠組みの中でストーリーテリングをしていく方向性なのだと。

例えば、オープニングのパフォーマンス。
一切の音楽がなく、極めてシンプルなライトに照らされたステージの上に、彼のタップシューズが床板を踏み、擦れる音だけで、ある種の世界が構築されていく。
このオープニングを観ていておれは、「形なきものとの対峙」なのだと考えた。
猛獣のようでもあり、或いは駿馬のようでもあり、獰猛な野生と、人間が失くしてしまった狂気を備えた形なき存在。熊谷のタップによって、形を持たない霧のような何か、でも対峙することさえ覚束ないような圧倒的な迫力とオーラを持った何かが、ステージの上で足音を立てる。小刻みに連続するタップシューズのリズムは、そんな形なき存在の足音だ。熊谷は、戦う訳でもなく、逃げる訳でもなく、その存在と、ただ「対峙」していく。ある意味でそれは、不可視なものとのコミュニケーションかもしれない。

そして、全てを振り絞った渾身の対峙の中で疲弊しきった彼に、夜が訪れる。
青の照明が降り注ぎ、ひそやかな雨音が響き始め、静かに音楽が流れ出す。
ここからが第2のパフォーマンスだ。
この時、おれの脳裏には「夜の酒場」のイメージが想起されてくる。
夜の暗闇と、優しい雨音が、熊谷を包み込んでいく。
彼は救われ、先ほどの対峙が意味していたものを、自分の中に落とし込んでいく。

そして、朝を迎える。
より厳密にイメージを言葉にしようとするならば、夜明けを迎えようとしている。

勿論、あくまでおれ自身のイメージだ。
熊谷和徳の胸の中に、このような世界観や構想は存在していないかもしれない。
いや、間違いなく存在していないのだろう。
それでもおれは、特に公演の前半を通じて、1日に満たないレベルの時間軸と、ある種のストーリー性を持ったパフォーマンスなのかもしれないと勝手に解釈した。
脚本的、というのはそういうことだ。

でも、最後のパフォーマンスを観て、全ての印象が覆った。
結局のところ、この瞬間の為に全てはあったのだと。
それは脚本ではなくて、周到な準備のようなものだったのだと。

ラスト・パフォーマンス。
どこか神々しくもある音楽と照明のもとで、熊谷の表情が明確に変化していく。
初めて熊谷和徳のタップを観た時の感覚が蘇ってくる。
まさに「憑依」のタップだ。
彼自身が踊っているというよりも、彼の身体に憑依した何かが、彼の身体を踊らせているとでもいうような、渾身のタップが繰り広げられていく。全身が繰り出す高速のリズム、飛散する汗の飛沫、しなやかな指先、恍惚と忘我の表情。その全てがどこか神々しく、シャーマニズムの世界を想起させる強烈なパフォーマンスとなって、ステージ全体を支配していくんだ。

憑依というのは、全ての要素が周到に整えられた極めて特殊な状況でしか起こり得ないことなのかもしれない。熊谷和徳はきっと、約1時間半の公演の中で、「憑依」の為の準備を周到に重ねていったんだ。
ひとつひとつ、丁寧に。霊媒師が香を焚くようにね。

素晴らしかった。
彼と同じプロトコルでコミュニケーションできるタップダンサーは、多分いないだろう。
タップの世界を知らない人間にもそう感じさせる圧倒的なパフォーマンスだった。
また観たいです。

Sunday, September 23, 2007

武蔵大戦

9月23日(日)、対抗戦第2戦。
東京大 29-19 武蔵大(14:00 K.O. @駒場ラグビー場)

昨年12-14で敗れている相手に、まずは雪辱。
それにしても、内容は悪かった。「しょっぱいゲーム」という感じだよね。
選手自身も分かっていると思う。
チームの地力は明らかに東大の方が上だったからね。
今日の試合で満足している選手は、おそらく1人もいない。表情をみれば分かる。
でも、それこそが、苦しみ抜いたチームが勝ち得た自信であり、成長なんだ。
彼等はきっと、秋シーズンを通じてもっと強くなります。

次のゲームは2週間後、昨年Bリーグ2位の学習院大だ。
この試合に勝てば、入替戦出場に大きな道が開かれる。
今年の東大ラグビー部にとって、最も重要なゲームとなることは間違いないね。

この2週間の過ごし方が大切です。
自分達の積み上げてきたものを信じて、突き詰めて、徹底する。
修正すべきポイントを明確にして、致命的な課題をひとつずつ潰していく。
今から特別なことは要らない。
とにかく地道に、細部にまでこだわりながら、練習を重ねていくだけだね。

最高の2週間にしよう。
そのための道筋をつけてあげることが、コーチとしてのおれの役割です。
ある程度のイメージは、もう既に出来ているけどね。