まずはこれを読んでみてほしい。
http://www.suzukirugby.com/column/index.html
60年前の先輩は、戦時下においてもラグビーをしていたんだね。
恥ずかしながら、このコラムを読むまで知らなかった。
自分を育ててくれたチームの歴史。
チームの一時代を支えてくれた先輩たちの魂と、ラグビーへの思い。
感傷的になるのは好きではないけれど、思わず目頭が熱くなってしまった。
そういう魅力が、確かにラグビーにはあるんだ。
うまく言葉に出来ないけれど、ラグビーは人生のすぐ傍にいつもあって、逆に人生もまたラグビーのすぐ傍にあるような、そんな魅力に溢れている。
小寺さんに言わせれば、「ラ」の世界ってやつですね。
昨年まで所属していたチームの仲間は、土曜日から網走で合宿に入るらしい。
「夏に大いに鍛えよ」ってやつを、まさに地で行くことになるんだろうね。
いいじゃん。
肩が外れるくらいタックルできる「自由」ってやつを謳歌してきてください。
ちなみに、藤島大さんのこの連載は、それぞれは小粒ながらも、ラグビーへの愛情に溢れた良いものが多い。その中でもおれが特に良いと思うのは、第6回の「想像力とユーモアの笛を」ってやつだね。ラグビーの根底にいつもなければならない「人間への尊厳」というものを、改めて思い出させてくれる。「人間への眼差し」というのは、ラグビーのあり方が変わりつつある今、もう一度立ち返るべき原点かもしれないね。
他にも、「練習の倫理」(第11回)や「いい選手について」(第13回)なんかも良質のコラムだ。ただラグビーの表層を捉えるのではなく、その裏側に横たわるメンタリティや人間性へと常に視点を向ける藤島大さんの姿勢は、優しさと繊細さに満ちていて、とても好感が持てる。ラグビーを大切に扱う人だということが、言葉の端々から伝わってくるからね。藤島大さんのラグビー観には賛否それぞれあると思うけれど、一読の価値は十分にあると思います。